三菱自動車工業は26日、2009年3月期決算と10年3月期の業績予想を発表した。今期は海外の販売減により大幅な減収となるものの、固定費の削減や原材料費の低減などにより、営業利益は前期比7.64倍の300億円を予想している。
今期の世界販売(小売りベース)は13%減の93万2000台を計画。日本はエコカー減税や補助金などの刺激策により16%増の19万5000台としているものの、海外は各地域でマイナスとなる。
売上高は24.0%減の1兆5000億円を見込んでいる。営業利益段階では販売減の影響が570億円の減益要因となるが、労務費の削減などで571億円、原価低減を含む原材料費などの改善を680億円の増益要因として織り込んだ。
為替は1ドル=92円、1ユーロ=116円と、現状より円高方向を前提とし、為替による減益は710億円を見込んでいる。益子修社長は「販売と売上高を伸ばしての利益確保は厳しく、経費、コストの圧縮で今期を乗り越えたい」と述べた。