大型膜面構造物(テント構造物)メーカーの太陽工業は、中東のアラブ首長国連邦の首都アブダビに今年11月完成予定の「F1サーキット」の大型メインスタンド屋根など、合計18の膜構造施設を同社グループ企業であるタイヨウ・ミドル・イースト(TME)社が受注、太陽工業をはじめ複数のグループ会社で膜製造を進めるとともに、2月から現場での膜施工も開始したと発表した。
今回、アラブ首長国連邦の首都アブダビに建設中のF1サーキットは、アラビア海に浮かぶヤス島のレジャーランド化プロジェクトの一環として計画がスタート、今年11月に開催予定のF1レース「アブダビ・グランプリ」の開催を目指して、現在急ピッチで建設工事が進められている。
サーキット場は、中東ではバーレーンに続いて2番目のF1が開催される施設で、全長5500mのサーキットコース以外にも「フェラーリ・テーマパーク」をはじめ、ミュージアム、劇場、アミューズメント施設などを備えた総合レジャーランドとなる予定。
TMEは、このF1サーキット場のスタンドや通路など、各種膜構造の製造施工を、現地不動産会社のアルダー・プロパティズ・プロジェクトなどから約60億円で受注した。膜製造の総加工面積は約27万平方mで、同社の国内工場、メキシコ、中国のグループ会社に膜製造を分散、大規模受注に対応している。3月からは現場での膜施工も開始されている。