GM 破産…中型商用トラックビジネスから撤退

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GMは8日、ミディアムデューティートラック事業からの撤退を正式発表した。7月末をもって、シボレー『コディアック』とGMC『トップキック』の生産を中止する。

両トラックは、米国では主にダンプカーや配送車として使用されている。中型とはいえ、ボディサイズは最大で全長8890×全幅2920×全高2370mmと巨大。エンジンはガソリンが8.1リットルV8(325ps)、ディーゼルが6.6リットルV8ターボ(330ps)などを搭載している。

また、GMCトップキックは、そのタフな性能を生かして、映画『トランスフォーマー』に出演。さらに、今年1月の就任パレードでデビューを飾ったオバマ大統領専用車、『キャデラックリムジン』のベース車両に起用されたことでも知られる。

GMは過去4年間に渡って、ミディアムデューティートラック事業の売却先を探してきた。しかし、有力な買い手が現れなかったことから、事業撤退を決定。現在、両トラックは、ミシガン州フリント工場で生産中だが、これを7月31日に終了させる。

なお、両トラックはいすゞの『Hシリーズ』とボディやシャシーを共用しているが、Hシリーズの今後に関しては、いすゞから現時点でアナウンスはない。

GMは1日、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請し、経営破たん。負債総額は1728億1000万ドル(約16兆4000億円)と推定され、米国製造業の倒産としては過去最大規模となった。

米国政府はGMに対して、301億ドル(約2兆9000億円)、カナダ政府は95億ドル(約9200億円)を追加融資。両政府が再建後に発行する新GMの株式72%を取得し、GMは事実上、国有化されることが決定した。

今後、GMは破産手続きを60 - 90日以内に終わらせ、米国とカナダの両政府の管理下で、スピード再建を目指す。今回の中型商用トラック事業からの撤退もその一環だ。

《森脇稔》

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