メルセデスベンツの最新安全実験車が完成---すべて搭載

エコカー 燃費
メルセデスベンツの最新安全実験車が完成---すべて搭載
メルセデスベンツの最新安全実験車が完成---すべて搭載 全 10 枚 拡大写真

ダイムラーは10日、メルセデスベンツ『S400ハイブリッド』をベースに開発した『ESF2009』を発表した。ESFとは安全実験車を意味し、メルセデスベンツが現時点で考えうる最新安全技術を、すべて搭載したコンセプトカーである。

メルセデスベンツは1937年、ベラ・バレニーを主任設計者として迎え入れ、安全性の研究に着手。1953年には世界初の衝撃吸収構造ボディをメルセデスベンツ『180』に採用した。その後1959年には、衝突実験をスタート。1968年の3点式シートベルト、1970年のABS、1980年のSRSエアバッグと、今では当然の安全装備は、メルセデスベンツが世界で最初に実用化したものだった。

そんなメルセデスが開発したESF2009には、最新の安全技術を導入。その主な装備は、「プレセーフストラクチャー」「ブレーキングバッグ」「インタラクティブビークルコミュニケーション」「プレセーフパルス」「スポットライトライティングファンクション」だ。

プレセーフストラクチャーは、膨張式の新しいサイドインパクトビーム。通常はドア内にコンパクトに収まっているが、側面からの衝突を感知すると、ガスを瞬時に注入して膨張し、衝突安全性を高めるアイデアである。

ブレーキングバッグは、フロントバンパーにセンサーを設置。このセンサーが衝突を避けられないと判断した場合、緊急ブレーキをかけると同時にフロントアクスルとアンダーボディパネルの間にエアバッグが展開。衝撃を和らげる仕組みだ。

インタラクティブビークルコミュニケーションは、道路上のセンサーから事故や工事、気象情報を走行車両が受信。ドライバーに緊急車両の接近を自動的に知らせたり、ドライバーに緊急情報を見るよう促したりできるシステムである。

プレセーフパルスは、側面衝突時の安全性を高める装置。側面衝突を感知すると、運転席と助手席の間にエアバッグを展開させるのだが、その効果を最大限発揮するために、シートを自動的に適正な位置へ戻してくれる。

スポットライトライティングファンクションは、LEDヘッドランプにナイトビュー技術を合わせたもの。夜間走行時に歩行者の視認性を引き上げる装備だ。

他にもESF2009には、「ベルトバッグ」「サイドリフレクト」「プレセーフ360」「サイズアダプティブエアバッグ」「チャイルドカム」など、さまざまなハイテク安全装備が搭載されている。

ESF2009はコンセプトカーだが、その中の安全技術は順次、メルセデスベンツの市販車に採用される見込み。安全技術で世界をリードしてきたメルセデスベンツだけに、その早期実用化に期待が高まる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  2. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  3. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  4. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  5. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  6. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
  7. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
  8. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  9. MINIに新種『エースマン』登場、航続406kmのEV…北京モーターショー2024
  10. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
ランキングをもっと見る