日産、中期環境行動計画の進捗を公表

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日産、中期環境行動計画の進捗を公表
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日産自動車は22日、同社が2006年に発表した中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2010」の進捗状況を公表した。

同社では、ニッサン・グリーンプログラム2010の中でCO2排出量削減を重要課題のひとつに掲げ、電気自動車(EV)の開発、クリーンディーゼル車や低燃費車の投入、生産・物流・オフィスにおける省エネなど企業活動のあらゆる分野で着実に成果を上げてきた、としている。

CO2削減で、商品・技術では2009年4月、低燃費と低排出ガスを両立し、日本の「環境対応車普及促進税制」による減税措置に適合した「Nissan ECO」、通称ネコシリーズの販売を開始した。6月23日現在、16車種で展開している。

2008年8月、同クラスのガソリン車と比べ圧倒的に優れた加速性能・運動性能を実現したEV実験車両を公開、2008年1月-2009年6月にかけて、日産はルノーとともにEVの本格的普及に向け、政府、自治体、他セクターなど、グローバルに27件の「ゼロ・エミッションモビリティに関するパートナーシップ」を締結した。政府、自治体が、充電器設置などの社会インフラ整備やゼロ・エミッション車購入時の優遇措置などの検討を推進中だ。

2007年4月に日産自動車、日本電気、NECトーキンが合弁会社「オートモーティブエナジーサプライ(AESC)」を設立した。2008年5月には、AESCが自動車向け高性能リチウムイオンバッテリーの事業化を決定し、同等質量の従来型リチウムイオンバッテリーに比べ2倍の出力とエネルギーをもつ日産のラミネート構造を採用したコンパクトリチウムイオンバッテリーを生産し、自動車産業関連メーカーに電動車(ハイブリッド車、プラグイン・ハイブリッド車、EVなど)用バッテリーとしてグローバルに販売を行うことを発表した。

生産・物流のCO2削減では、2007-2008年度にグローバルで日産の全工場からの台当たりCO2排出量10%削減(2005年比)を達成、目標の7%削減を上回った。物流は2006年度にグローバルなCO2排出量を把握し、2007年度よりグローバル管理を開始した。

エミッションのクリーン化では2008年9月、ルノー・日産アライアンスの共同開発ディーゼルエンジンM9Rを搭載したクリーンディーゼルエクストレイル「20GT」を日本市場へ投入した。国内の2009年排出ガス規制(ポスト新長期規制)を世界で初めてクリアした。2007年7月、従来の約50%の貴金属の使用量でクリーンな排出ガスを実現するガソリン車用「超低貴金属触媒」を開発。2008年11月には「超低貴金属触媒」を世界で初めて実用化し、新型『キューブ』から搭載を開始した。

資源循環(リサイクル)では、2008年度に日産国内5工場と1事業所、連結製造会社3社で再資源化率100%を達成。使用済み自動車では、2008年度に国内でリサイクル実効率95.7%を達成した。

国、自治体、他企業、研究機関と連携したITSなどのシステム拡大・普及促進によるCO2削減活動の推進では、2009年3月に低炭素社会の自動車交通実現に向け「ヨコハマモビリティ“プロジェクトZERO”」を横浜市と締結、環境に配慮したエコ運転の普及、渋滞改善に資する経路案内システムの実証実験、環境にやさしい電気自動車(EV)の普及などを実施・検討している。

このほか、カーナビ向け国内情報サービス「カーウイングス」を活用したエコドライブをサポートするサービスの拡充や、燃費表示計やエンジンとCVTが連動したエコドライブ支援機能など、エコドライブをサポートする技術を開発した。

《レスポンス編集部》

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