【カーナビガイド '09】SSD採用でハイコストパフォーマンスのフルセグ対応インターナビ…ホンダアクセス ギャザズ VXS-102VFi

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
【カーナビガイド '09】SSD採用でハイコストパフォーマンスのフルセグ対応インターナビ…ホンダアクセス ギャザズ VXS-102VFi
【カーナビガイド '09】SSD採用でハイコストパフォーマンスのフルセグ対応インターナビ…ホンダアクセス ギャザズ VXS-102VFi 全 19 枚 拡大写真

フルセグ、インターナビ、Bluetooth…“全部入り”のSSDナビ

18日に発表されたホンダ純正ナビゲーションシステムGathers(ギャザズ)の新モデル『VXS-102VFi』は、12セグ+1セグの地デジチューナー内蔵、インターナビ対応ながら、SSD採用などにより高コストパフォーマンスを実現している。HDDモデルの上位機種と同等な機能だが、価格は22万5750円となっている。

とくに、最近ニーズの高まっている地デジについては、4チューナー・4アンテナに対応し、より高画質での受信が可能になっている。またAV機能も、音楽のライブラリ機能である「ミュージックラック」、DVDビデオ、CD、iPodなどのメモリオーディオ対応と充実している。主だった機能は、HDDモデルと遜色ない仕様といえるだろう。

◆Bluetooth内蔵、対応ケータイがあれば即接続可

拡張性については、リアシートモニタの増設はもちろんとして、リアビューカメラ、フロントカメラ、コーナービューカメラなどの接続も可能だ。その他、iPod、USB接続、デジカメやビデオカメラなどもオプションケーブルにて接続可能となっている。ETC、VICS電波・光ビーコンにも対応する。インターナビとの通信、ハンズフリー通話のためのBluetoothは内蔵しているので、携帯電話がBluetooth対応ならばオプションのモジュールなどは必要ない。

VXS-102VFiはHDDモデルの上位機種と機能的な差があまりないと述べたが、もちろんまったく同じというわけではない。まず、地図データなどを保存する記憶装置がHDDからSSDになっている。SSD(Solid State Drive)は、一般的にHDD(Hard Disk Drive)に比べ、機構部分が少ないため動作が高速で寿命が長いとされている。反面、ビットあたりの単価の問題で現状ではSSDの大容量化はむずかしい。カーナビのHDDが40GB前後であるのに対し、SSDでは数GBオーダーになる。VXS-102VFiでは8GBのSSDが採用されいている。

◆ナビ機能は上位モデルに遜色なし

また、SSDは、SDカードやフラッシュメモリを使った「メモリナビ」とも違う。SSDはHDDのようなディスク装置としてのコントローラを実装している。そのため、既存のHDDとの換装が比較的簡単だったり、高機能な制御が単体のメモリよりもしやすい。

実際、VXS-102VFiと上位のHDDモデルとの違いは、外部記憶装置の容量によるものがほとんどだ。例えば、ミュージックラックの保存可能曲数はHDDモデルより少なくなる。あるいは、市街地の3D立体表示による詳細データのエリアがないといった点が異なる。ただし、地図の基本となる住所や目的地件数などは変わらず、ナビのルート案内の機能に差があるわけではない。

ナビ本来のルート案内や目的地設定だが、住所検索が3620万件、タウンページ情報が約1000万件、名称検索が約1000万件とHDDナビのスペックと同じかそれ以上の件数が登録されている。30 - 60GBのHDDモデルでも、そのほとんどは3Dの立体表示のためのデータやリッピングする音楽データや動画データのためのストレージとして使っている。8GBあれば、通常のナビ機能としては十分ということだろう。

◆インターナビ対応で渋滞に強い

上位モデルとのもうひとつの違いは、モニタだ。VSX-102VFiは7.0型ワイドQVGAモニタを搭載している。また、リアシート向けのオプションモニタは8.0型のワイドQVGA対応となっている。

インターナビ対応のため、フローティングカーシステムによるインターナビ交通情報や、ホンダ独自の日にち別渋滞予測データ、そして通常のVICSと多様な情報を使ってより早く到着するルートを案内する。情報ソースが多いので、リアルタイムでのルート変更なども精度が高いものとなっている。目的地の天気情報も、遠出のドライブや海やスキーなどのレジャーには有意義な情報となる。

◆カメラとのマッチングや、車両と同等の保証内容など、ディーラーオプションならではのメリットも

ギャザズは、ホンダ純正のディーラーオプション製品のため、上記のようなオプション類の装着がきれいに仕上がるのもうれしい。後付けの場合、リアシートモニタなど取り付け位置が内装と干渉したり、安全な取り付けが困難だったりすることもある。また、増設カメラなども表示の切り替えが面倒になる製品もあるので、車種と機器の整合性は重要だ。

また、純正品のメリットとして、製品保証が車両と同じ3年間6万kmというのもうれしい。しかも、インターナビモデルの特典として、所定の時期に地図更新が1回無料で受けられるようになっている。SSDやメモリナビの特徴は、表示や検索の速さもそうだが、地図更新作業がHDDより圧倒的に楽なことだ。これも有料だと、その恩恵に預かれないことがある。高コストパフォーマンスがあだとなって、本体価格に比べて地図更新が割高に感じられてしまうのだ。

SSDの大容量化は技術的な問題より、コスト的な問題の方が大きいとすれば、カーナビの外部記憶装置はSSDやメモリ方式にシフトしていくと思われる。地図更新や今後の新しいサービスを考慮すると、カーナビのSSDモデルの選択は価値があるだろう。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る