世界最速スピードスター、ワールドプレミアへ

自動車 ビジネス 企業動向
世界最速スピードスター、ワールドプレミアへ
世界最速スピードスター、ワールドプレミアへ 全 5 枚 拡大写真

ドイツのVermot社は21 ‐ 24日、英国ロンドンで開催される「Salon Prive」で、『VERITAS RS III』(ヴェリタスRS III)の市販バージョンを初公開すると発表した。

Vermot社は、ドイツに本拠を置く小さなスポーツカーメーカー。スポーツカーに情熱を抱く7名のエンジニアが、オリジナルスポーツカーの開発を続けてきた。そして7月末、ロンドンで市販仕様の公開にこぎ着けた。

車名のヴェリタスとは、1940年代にドイツから初めてF1に参戦したチームの名前。偉大な先駆者の名前を冠したヴェリタスRS IIIは、驚異的なパフォーマンスを秘めたスポーツカーだ。

ボディは1名乗りのスピードスター。ロングノーズに低くフラットなフォルム…と、その外観はメルセデスベンツ『マクラーレンSLR』の最終モデル、『スターリングモス』を思わせる。ボディサイズは全長4990×全幅1974×全高974mm、ホイールベース2840mmだ。

スターリングモスとの決定的な違いは、その軽さにある。フルカーボンボディのスターリングモスは、標準の『SLRロードスター』よりも約300kg軽く、そのウェイトは1500kgを切ると伝えられる。しかし、ヴェリタスRS IIIの車重は、わずか1080kg。カーボンケブラーを使用したモノコックフレームが、この軽さに結びついている。

この軽量ボディに搭載されるのが、BMW製5.0リットルV10。『M5』『M6』用の高性能ユニットだが、最大出力は507psから600psへ引き上げられている。その結果、ヴェリタスRS IIIは0 ‐ 100km/h加速3.2秒、最高速度347km/hの刺激的性能を発揮。スターリングモスの3.5秒、350km/hを、加速性能においては上回っている。

ヴェリタスRS IIIの最大の特徴は、このパワーがドライバーの技量にすべて委ねられる点かもしれない。つまり、ABSやトラクションコントロール、ブレーキブースターが装備されないのだ。レーシングドライバー並みの運転技術を持つ人しか、扱えないということになる。

そのあたりはVermot社も承知の上のようで、このヴェリタスRS IIIは、わずか50台のみの少量生産。英国での価格は25万ポンド(約3980万円)程度と、完全に乗り手を選ぶスーパーカーである。

ヴェリタスRS IIIは、「Salon Prive」において、アストンマーチン『One-77』やモーガン『エアロスーパースポーツ』などとともに、スポットライトを浴びる。世界最速スピードスターは、どのような評価を受けるだろうか。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【ホンダ WR-V 新型試乗】思わず二度見する「サイズ感」と「サイドブレーキ」…岩貞るみこ
  2. ジープ『グランドチェロキー』新型プレビュー! グリル新設計、2.0L直4ターボチャージャーを導入か
  3. 10代の若者にオススメできるクルマ、『フォレスター』などスバルの新車3モデルが選出
  4. オフロード車とスーパーカーの境界を打ち破る、800馬力のブラバス『Gクラス』発表
  5. スズキ『ジムニー』ファン必見! 限定3000個の精巧キーチェーン登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
  2. 地域再エネ活用の収益を還元、ホンダ N-VAN e:を茨城県神栖市へ無償提供
  3. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  4. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
  5. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
ランキングをもっと見る