日産、燃費を向上するデュアルインジェクターを開発…小排気量エンジンに搭載

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日産、燃費を向上するデュアルインジェクターを開発…小排気量エンジンに搭載
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日産自動車は7月14日、ガソリンエンジンの燃費を向上させる燃料噴射機構「デュアルインジェクター」を開発したと発表した。このシステムは、2010年度初頭より小排気量エンジンに採用する予定。

通常、ガソリンエンジンのインジェクターは1気筒あたり1つ配置され、2本の吸気ポート(空気吸入口)にむけて燃料を噴射するが、新しいシステムは、各吸気ポート1つずつ、気筒あたり2つのインジェクターを設ける量産乗用車では世界初の機構を持つ。これにより燃料を霧状に噴射する際の燃料粒径を従来の約60%小さくし、燃焼を安定させる効果がある。

また、従来の吸気側だけでなく、排気側にも連続可変バルブタイミングコントロール(CVTC)を搭載し、デュアルインジェクターと組み合わせることで、熱効率の向上や吸気抵抗(ポンピングロス)の低減を図り、燃費を約4%向上させた。(日産同クラスのガソリンエンジン比)

さらにこのシステムを採用することにより噴射された燃料が気体化するスピードが速まり、燃料の燃え残りが少なくなるため、排出ガス中の炭化水素(HC)の発生も抑制される。触媒の十分な排出ガス浄化効果を確保しつつ、触媒中の貴金属使用量を従来の半分、2008年から採用を開始した「超低貴金属触媒」と併用すると4分の1に低減することが可能となる。

同様の効果をもつ燃料噴射機構として、気筒内に直接燃料を噴射する直噴システムが既に実用化されているが、燃料を高圧で噴射するための昇圧用ポンプが必要となるなど、構成部品が複雑になり、コスト、レイアウトの観点から小排気量エンジンには採用が難しかった。

デュアルインジェクターは、通常の圧力で燃料を噴射するため、構成がシンプルで軽量。同クラスの排気量の直噴エンジンと比較してシステムのコストも約60%低く抑えることができる。

《レスポンス編集部》

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