矢野経済研究所は17日、窓材市場の調査を実施し「2009年版環境・省エネ関連窓材市場の展望と戦略」にまとめた。
調査は今年4 - 6月にかけて、ウィンドウフィルムメーカー、ガラスメーカー、ガラス中間膜メーカーなどに同社の専門研究員が直接面談によるヒアリングや文献調査した。
その結果によると、2008年のウィンドウフィルム市場は、自動車用が海外市場向けで健闘し前年比3.3%増の435万平方mとなったが、建築用は金融危機の影響で997万平方m、同2.9%減少した。しかし、建築用の機能別では省エネ需要の高まりを受けて「日射調整・遮熱フィルム」の2008年構成比が2006年比で3ポイントアップの39%まで向上した。
今後は改正省エネ法といった各種政策の後押しを受け、需要がさらに拡大すると予測する。
2008年の複層ガラス市場規模は1360万平方m、同7.8%減だった。このうち、「エコガラス」として認知度の高い「Low-E複層ガラス」は383万平方m、同32.1%増と、新築の戸建住宅を中心に高い成長率を示している。共同住宅やオフィスビル、店舗など潜在需要もあるため、今後もこの勢いが続くと予測する。