【カーナビガイド ’09 開発者インタビュー】「開発側からユーザーに問う」…エディア MAPLUSポータブルナビ3

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【カーナビガイド ’09 開発者インタビュー】「開発側からユーザーに問う」…エディア MAPLUSポータブルナビ3
【カーナビガイド ’09 開発者インタビュー】「開発側からユーザーに問う」…エディア MAPLUSポータブルナビ3 全 18 枚 拡大写真
◆カスタマイズ範囲がさらに広がった“俺ナビ”

松永:さらに、設定項目を従来モデルの約40から60近くにまで増やしています。音声案内のタイミングから自車位置アイコンのカスタマイズ、文字サイズや強調表示の仕方、UI周りの「きせかえ機能」まで、自分好みのナビにできる“俺ナビ”機能を強化しました。

----:設定項目が多いのはユーザーにとって嬉しいことですが、あまりに多いとどう設定すれば良いのか迷ってしまい、結局デフォルトのまま、ということになりませんか。

松永:単にカスタマイズできるだけでは使いづらくなるだけです。開発にあたり、“ナビを使いやすくするためには何をすべきか”、を考えて設定項目を用意しました。

----:測位はPlaceEngineも選べますね。

松永:無線LANのアクセスポイントを検出して、自車位置を割り出すものですが、ビルの谷間や地下街など、特にGPSの受信環境の悪い場所で測位できるように機能を実装しました。やはりPSPは持ち運ぶ端末ですから、取り外して移動する利用シーンも考慮しています。


◆開発側がユーザーに提案する

----:これらの機能追加はユーザーの声を吸い上げることで実現したものなのでしょうか。

松永:初代からポータブルナビ2への進化では、“ナビとしてこれは必要だよね”とか“こういう機能があればもっとおもしろいのに”といったお客様の声を反映させることに注力していました。ポータブルナビ3ではそういったお客様の声だけではなく、“我々はユーザーに対して何ができるのか?”と提案する側の視点に立って開発にあたりました。

----:ポータブルナビ3を使っていると、確かに地図の見せ方やアイコンの動き、音声の案内までそれぞれが”楽しく使ってもらう”ことを念頭に置いてつくられていると感じます。その提案する側の視点とは、ナビ機能の正常進化というよりも、エンターテインメント性の強化に向いたのでしょうか。

松永:そうですね。いくつか例を挙げましょう。独自の地図表現で「MAPLUSビュー」というのがあるのですが、これは垂直方向に90度、平行方向に360度にわたって自由に角度を切り替えることができます。真横や前方からの視点で自車を表示することもできます。また、地図上に自由に線が引けて3D画面でも反映できる「おえかき」機能ですとか、地図上に旗を立てて経由地点として設定できる「ここにもいく」機能もあります。経由地の設定は通常のカーナビでももちろん可能ですが、地図上に旗を立てていく感覚でつぎつぎに設定できるところに工夫があります。

----:いずれも、これまでのカーナビにはなかったユニークな機能ですね。

松永:また、GPSの軌跡ログを保存する「あしあとログ」もあります。このあしあとログやおえかき機能、ここにもいく機能で設定したルートは、当社のユーザーサイト『MAPLUS.web』にアップロードして友人とシェアすることもできます。

----:音楽再生機能もありますね。

松永:ええ。この「ミュージックプレーヤー」はお客様からの要望があって搭載したものです。ナビをしながら音楽再生できるのはもちろん、地図画面で再生曲がテロップで表示されたり、音楽ファイルの操作ができる機能を持たせています。 アニメソングをかけながら、声優の声をかぶせてちょっとドキッとしたり、みたいな使いかもあるかも知れませんね。


◆ハード性能を活かす

----:ここまでリッチな機能や地図表現を実現していながら、操作レスポンスは非常に快適です。

松永:PSPはゲーム機で、描画性能は非常に優れています。また、液晶はタッチパネル対応ではありませんから、操作性についてはハードキーだけでいかに快適な操作性を実現するか、は従来モデルから追求していたポイントです。

----:そのかわり、UMDの読み込みが発生するリルートや地図の拡大縮小で若干待たされる印象があります。この解決方法はありますか。

松永:UMDのデータをメモリースティック(MS)にインストールすることで読み出しの待ち時間はほとんどなくなります。また初期モデルのPSP-1000でも快適に利用できるように開発していますが、PSP-2000以降のモデルであればキャッシュ容量が増やされているので、さらにレスポンスは向上します。
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《まとめ・構成 北島友和》

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