英国政府、北東イングランドを低炭素経済地区の第一号に

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英国のゴードン・ブラウン首相とビジネス大臣を務めるマンデルソン卿は20日、サンダーランドの新しいバッテリー工場に今後5年間で2億ポンド以上を投資するという日産の計画を歓迎した。と同時に、同工場が建設される北東イングランドが、超低炭素車を専門とする英国の低炭素経済地区(LCEA)の第1号になると発表した。そして、ブラウン首相は次のように述べた。

「新しいバッテリー工場への日産の投資、ならびにサンダーランドにおいて電気自動車の生産を開始したいという同社の思いは、地域経済にとって大きなニュースであり、350人の直接雇用、そして関係する部品供給会社による数百人の雇用創出がおこなわれます。また、英国が『英国未来構築(Building Britain's Future)』という計画に着手しようとする中で、この投資は非常に重要です。同計画は低炭素でハイテクな産業、製品、サービスによって景気の回復・拡大を目指すものです。欧州における日産の電気自動車生産地として、英国・サンダーランドは充分な適材適所であると言えるわけで、英国は今後もその実現に向けて日産と協力していきます」

また、マンデルソン卿は「北東イングランドは、超低炭素車を専門とする初の地区として自らを特徴づけています。地元の企業、大学、カレッジの協力が、この重要な低炭素産業におけるイノベーションを高め、ビジネス成長を加速させるための専門技術の集積地を創り出すことになります」と話した。

英国政府は今回の日産の投資を踏まえ、LCEAの一環として、次のようなものをつくる計画だ。トレーニングセンター(超低炭素車の生産とメンテナンスを専門に手がける初の施設)、研究開発センター(地元の五つの大学による研究の拠点として、超低炭素車の技術と利用に関する基礎研究ならびに応用研究を一つにまとめる)、新技術の利用を試すオープン・アクセス・テスト・トラックなど。

さらに、今後2年間で、スーパーマーケット、ショッピング・センター、公共輸送機関、病院、大学、公共建物、住居や企業の建物など、北東イングランド内の750か所に電気自動車用充電ポイントを設置する。

英国政府は、国、地方、地域の各機関が一体となって、低炭素産業、技能基盤、サプライ・チェーンの成長の加速を支援しようとしている。

《山田清志》

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