ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチュアリングは29日、『インスパイア』と『セイバー』2車種のエアバッグに不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。
対象となるのは、2001年3月28日から同年10月15日に製作された1532台。
運転者席側SRSエアバッグのインフレータ(膨張装置)内のガス発生剤に不適切なものがあるため、事故等でエアバッグが展開した場合、インフレータ内圧の異常な上昇で容器が破損して構成部品が飛散し、乗員が負傷するおそれがある。
全車両、運転者席側SRSエアバッグのインフレータを良品と交換する。
国内で不具合は発生していないが、米国では2007年2月以降、死亡事故1件、重傷事故1件、軽傷事故4件を含む計7件の不具合が起きている。死亡事故では、飛散した金属片が運転者の首に刺さり、致命傷になったという。
米国、カナダ等では計30万台を超えるリコールをすでに実施しており、日本向け車にも対象車両があることが判明したため、30日付でリコールを行う予定だったが、米国内で死亡事故が起きていたことが29日に判明したため、国土交通省が同日中のリコールを指示した。