先日富士スピードウェイで行われたスーパー耐久第5戦SUPER TECにおいて、本田技術研究所の特別自己啓発チーム「TEAM YAMATO」内山・大村・野間組がS耐初優勝(ST-4クラス)を成し遂げた。
1日土曜に行われた予選では内山慎也、大村和生がタイムアタック。Aドライバー・Bドライバーの合算タイムで順位が決まるS耐の予選方式で3位を獲得し、表彰台の頂点に向けて好位置につける。
雨の中行われた2日決勝、スタートドライバーをつとめたのは4輪開発センターのデザイナー内山。本人いわく「雨のスタートは荒れるので慎重に行きましたが、慎重になりすぎました。でもクルマは絶対的な信頼性とウェットコンデションでの安定性がありましたので、落ち着いてパスしていくことができました」とコメント。
1コーナーで一気に7位まで順位を落とすも、そこからファステストラップを刻みながら1台1台パスし、大村にバトンタッチする時には2位まで順位を上げる。
過去にフォーミュラルノーの参戦経験もある大村は、クラストップクラスの安定したラップを刻みながら順位をキープ、そして残り1時間30分のところでスーパーFJなどで好成績を残した経験をもつ野間一にすべてを託す。
この時点は3位であったが前車2台はまだ2回目のピットストップをしていない。1台がピットインし2位、そしてトップを走っていたシビックにトラブルで、ついにYAMATO CIVICがモニターのトップに躍り出る。野間は天候がめまぐるしく変わる中、最後まで安定したラップを刻み見事トップでチェッカーをうけた。
チーム創設以来スーパー耐久で勝つのは今回が初めて。2007年の十勝24時間耐久レース3位がベストリザルトであっただけに本田技術研究所のこの若いチームが新たに金字塔を打ち立てた。
本田技術研究所4輪開発センターでデザインモデラーの岡本大助監督のコメント:「現在のYAMATOは、まだ若くレース経験の浅いメンバーがほとんどだが、各々の持つ専門性と技術力をいかして 組織立て、車両開発をうまく進めて来られた。そしてレースウィーク中、すべてのチームスタッフが現場で高い集中力を維持し続けたことで、このような結果に結びついたと思う」