中身は『ミラ』。だけど、鼻先とハンドル中央のダイハツマークをとるだけで、こんなにお洒落になってウケがいいとは、ダイハツにとって嬉しいのか悲しいのかよくわからない。しかし、ライバル・スズキも『ラパン』で同じ戦略をして成功しているとあらば、プライドよりも感性を優先するしかないだろう。
甘すぎないボディ。あったかカラーでまとめられたインテリア。ハイブリッドだの、もったいないだのにちょっと飽きてきた秋に、ココロの栄養となるのは、やはりデザインの「かっこかわいい」だ。イマドキ世代の体型を想定してドラポジとると、ハンドルが遠く感じるのは気のせい? いや、このクルマに乗る世代はミラ世代より10歳以上年下なのだから、胴:足のバランスは違っていてよ。同じ設計じゃマズくないですか、設計担当さん?
ルームミラーにバックビューモニターを内蔵するなど、新しいものスキ世代にぐっとくる装備も入れてくれ、ダイハツの匂いがうすれたダイハツ車は、女子の気になる存在なのである。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト
1962年横浜市出身。いま一番購買力があるとされるアラフィー世代を代弁する軽妙な論調に定評あり。交通安全啓蒙に力を注ぐほか、子供たちに命の大切さを伝えるノンフィクション作家としても活動。近著に『ハチ公物語 - 待ちつづけた犬 -』(講談社青い鳥文庫)。