【フランクフルトモーターショー09】ロータス、ハイブリッド車用パワートレイン開発

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【フランクフルトモーターショー09】ロータス、ハイブリッド車用パワートレイン開発
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英国ロータスカーズの関連会社、ロータスエンジニアリングは、15日に開幕するフランクフルトモーターショーに、ハイブリッド車向けエンジン、「ロータスレンジエクステンダー」を出品する。シリーズハイブリッド車用のパワーユニットで、ロータス車への搭載だけでなく、他の自動車メーカーへの供給も計画している。

ハイブリッドの方式には、大きく分けて3種類が存在する。(1)パラレル方式はエンジンとモーターの両方を駆動力に使う。ただし、モーターだけでは走行できず、モーターは常にエンジンをアシストする存在。(2)シリーズ方式はモーターのみで走行。エンジンは発電専用で、バッテリーの充電に使われる。(3)シリーズパラレル方式は、発進時や低速時はモーターだけで走行。中高速域ではエンジンとモーターを併用する。動力分割機構によって、エンジンのパワーを駆動用とバッテリー充電用に使い分ける。

それぞれの代表的な車種は、パラレル方式がホンダ『インサイト』、シリーズ方式がGMのシボレー『ボルト』、シリーズパラレル方式が、トヨタ『プリウス』だ。

今回、ロータスエンジニアリングが発表したのは、シリーズハイブリッド用のエンジン。つまり、発電専用のエンジンである。もともとシリーズハイブリッドは、メカニズムがプリウス方式と比較して複雑でなく、コスト面で有利という長所を持っていた。ロータスエンジニアリングは、そんなシリーズ方式のメリットを、最大限に引き出す高効率&ローコストのシステムを提案する。

発電専用のエンジンは1.2リットル直3・OHCで、1気筒当たりの吸排気バルブがひとつずつの合計6バルブとシンプル。最大出力は47ps/3500rpm、最大トルクは10.9kgm/2500rpmだ。オールアルミモノブロックや内蔵型エグゾーストマニホールドなどを採用して、小型軽量かつ部品点数の少ないエンジン仕上げられた。エンジン単体重量は、わずか56kgである。

燃料はガソリンだけでなく、エタノールやメタノールなどのアルコール系にも対応。エンジンには、バッテリー(2次電池)の充電用やモーターの駆動用の電力を生み出すジェネレーターが取り付けられている。このエンジンにモーターと2次電池を追加すれば、シリーズハイブリッドのシステムが完成する。

ロータスエンジニアリングのテクニカルディレクター、サイモン・ウッド氏は「我々が開発したエンジンは、非常に効率が高く、燃費性能に優れ、コストも抑えてある。シリーズハイブリッド車に最適なユニット」と胸を張る。

ロータスエンジニアリングは、このレンジエクステンダーをロータス車だけでなく、広く他の自動車メーカーにも供給して、さらにコストを下げたい意向。現在、ロータス車の多くは、トヨタからエンジン供給を受けている。しかし、環境エンジンに関しては、自社開発を貫く方針のようだ。

《森脇稔》

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