【日産 スカイラインクロスオーバー 試乗】見てよし乗ってよし、ただタイヤが…河村康彦

試乗記 国産車
【日産 スカイラインクロスオーバー 試乗】見てよし乗ってよし、ただタイヤが…河村康彦
【日産 スカイラインクロスオーバー 試乗】見てよし乗ってよし、ただタイヤが…河村康彦 全 5 枚 拡大写真
ボディサイズがもう少し小さくて、エンジンももうちょい“非力”でも良いのにな…という思いは拭えないものの、それでも日産発、いや日本発による久々の「見てよし、乗ってよし」を感じさせる1台がコレ。

『スカイラインクロスオーバー』というちょっと安直(?)なネーミングも、分かりやすいといえば分かりやすいもの。でも、顔はマンマのスカイラインなのに、リアビューはそれを微塵も感じさせない全くの別物。「どうせだったら、やっぱりフロントマスクにももうひと捻りの新しさが欲しかった…」というのは、あくまでも個人的嗜好からの発言。

低中回転トルクが厚いのはありがたいものの、「高回転域での圧倒的パワー」はこのモデルには必要ないとさえ思えるレベル。ならば、そこは要らないからチューニングをもっと低回転寄りに振って日常シーンでのトルク感は同等に確保の上で、排気量は3リッターあたりまで落としてエコ性能を追求して欲しいもの。インテリアのムードや質感は日本車の中でも屈指の仕上がり。これでは本家のスカイラインの立つ瀬がないかも!?

ハンドリングの自在度などは「さすがはFRモデルならではのナチュラルさ」と唸らせる部分はあるものの、残念なのはオールシーズン・タイヤを履かされたゆえに中立からの切り始め部分の舵の正確性などに、その影響による鈍さを感じる場合がある事。『フェアレディZ』などとも同型の300psを遥かに超える最高出力を発する強心臓を搭載するのがスカイラインクロスオーバー。そんなモデルに、最後で“ゴム長靴”を履かせちゃダメっしょ!


河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『エクストレイル』e-POWER が走行不能に!…土曜ニュースランキング
  2. マツダの新型SUVが約250万円から!?「バグってる」「買わない理由がない」など驚きの声殺到
  3. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
  4. レクサスの最高峰セダン『LS』36年の歴史に幕、SNSでは「センチュリーが後継モデルに?」との期待も
  5. 「ヤリクロ超えたのでは?」スズキ『クロスビー』のフルモデルチェンジ級進化に「最近スズキすげぇな」などSNS興奮
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る