矢野経済研究所は、CAD/CAM/CAEシステム市場の調査を実施してその結果を「2009年版CAD/CAM/CAEシステム市場の中期展望」にまとめた。
それによると2008年度のCAD/CAM/CAEシステム市場規模は、約2943億円で、前年度比5.5%減となった。2009年度はさらに厳しい見通しをしており、約2733億円、同7.2%減となる見込み。経済環境の悪化から、2008年秋以降、設備投資が急速に冷え込んでおり、製造業の投資活動にも影響している。
2009年度の経済は回復基調に向かっているものの、企業の設備投資の回復には時間がかかる見込みだ。
厳しい情勢の中、機械系CAD/CAM/CAEシステムメーカー各社の大きなテーマとなっているのが“脱自動車”で、自動車以外の業種の顧客に対する売り込みを強化している。
また、CAD/CAM/CAEシステムは、これまで製造業の開発工数の削減などに寄与してきたが、社会全体が環境問題を重要視していることからCAD/CAM/CAEシステムメーカーもCO2排出量を意識した設計を支援するシステムを提案しており、新たなニーズを掘り起こす可能性があるとしている。