【東京モーターショー09】ダイハツ e:S…“軽”の本質を追求

自動車 ニューモデル モーターショー
e:S(イース)
e:S(イース) 全 4 枚 拡大写真

東京モーターショーのたびにバラエティ豊かな参考出品車と陽気なステージショーで注目を集めるダイハツ。

今回は4機種の参考出品車を繰り出すが、そのなかでも大いに注目を集めそうなのがエコ性能、パッケージングなど、新しい軽自動車のカタチを盛り込んだ『e:S(イース)』だろう。

最大の特徴は軽自動車のミニマイズ(機能を維持したままの小型化)。軽自動車は元来「小さい、軽い、燃費が良い」という環境にやさしいクルマだった。その本質を突き詰めれば、特別なハイテクを使わずとも最先端の環境性能を実現できることを示すのが狙いだ。

全長3100mmと、今日の軽自動車枠より40cmも短い超コンパクトな3ドアハッチバックボディながら、近い将来に市販車でも採用が広がるとみられる薄型軽量のネット式シートを採用するなどして4人乗りのスペースを確保。ホイールベースはわずか2175mmで、小回り性能も相当に高そう。

エンジンは現行のダイハツの市販車に搭載されているKF型3気筒エンジンの燃焼制御システムを改良、さらに外部EGRを付加したもの。変速機はCVT(無段変速機)で、アイドルストップ機構も搭載される。

車体の小型化によって車重を700kgに抑えたことと、パワートレインの小規模改良によって、10・15モード走行時の燃費を30km/リットルにまで高める。5ドアハッチバックの現行モデル『ミラ』の25.5km/リットルとくらべて17.6%、同アイドルストップ機構付きの27km/リットルと比べても11.1%の燃費改善を果たすことになるという。

市販予定はうたわれていないが、決して絵空事のクルマではなく、かなりリアリティのあるモデルであるというから楽しみだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
  2. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  3. 人気のゴミ収集車モチーフも、車好きキッズ向けスニーカー「IFME のりものシリーズ」新登場
  4. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  5. 日産『リーフ』新型発売にスタンバイ、家庭用充電器や太陽光パネル設置支援、米国でサービス開始へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る