気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2009年11月16日付
●内閣支持微減62%、ムダ削減「評価」76% 景気・外交は評価割れる(朝日・1面)
●F1をめぐる「男の涙」副編集長・関根秀行(産経・6面)
●日立3000億円超資本増強、公募増資など検討(東京・3面)
●GM車・クライスラー車、ケーユーHD来春に併売店(日経・9面)
ひとくちコメント
企業が公募増資や転換社債などの発行による資本増強を実施する動きが活発化している。
昨年秋以降の急激な景気後退で悪化した財務基盤の立て直しと成長分野への新たな投資が狙いだが、15日付の日経1面によると、日立製作所も近く3000億円を上回るの資本増強を行う方針を固めたという。
具体的には、国内外で公募増資と転換社債の発行を行う。転換社債の発行額は1000億円程度、普通株で2000億円強を調達するとみられる。日立の公募増資は1982年に米国で約300億円の米国預託証券を発行して以来27年ぶりだそうだ。
日立は09年度連結決算では、自動車機器やデジタル家電部門などの落ち込みで、製造業として過去最大となる7873億円の赤字を計上。財務基盤の立て直しが急務となっていた。
資本増強をめぐる動きは、家電業界では東芝が約3000億円の増資を実施したほか、NECも年内に約1340億円の増資を行う予定。自動車ではマツダが約930億円の増資を決めている。困ったときの“増資”も経営再建のための一つの手段だが、成長分野への前向きな投資にどれだけ振り向けられるかがポイントになるだろう。