今年4月に宮崎県宮崎市内で2人が死傷する事故を起こし、約4か月間に渡って逃走していたとして、自動車運転過失致死傷と道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われた27歳の男に対する判決公判が16日に宮崎地裁で開かれ、被告に懲役4年の実刑が命じられた。
問題の事故は今年4月12日の午後9時20分ごろ発生した宮崎市青島1丁目(N31.47.59.8/E131.28.5.1)付近の県道で男性2人がクルマにはねられた。このうち54歳の男性が死亡。67歳の男性が顔面骨折などの重傷を負った。
クルマは現場から逃走したが、警察では事故の1か月後に容疑者を特定。県外に逃走していたことがわかり、事故から約4か月後の8月下旬に愛知県内で27歳の男を自動車運転過失致死傷などの容疑で逮捕。検察は同罪で起訴していた。
16日に開かれた判決公判で、宮崎地裁の白石篤史裁判官は「被告は事故後、人らしきものが路上に倒れているのを認識していた」と認定した。その上で裁判官は「現場は見通しの良い直線区間であり、被告が前方を注視するという基本的な義務を果たしていたら本件事故は起きなかった」と指摘。
さらに「クルマの破損状況や、路上に倒れている人を目の当たりにしたにもかかわらず、クルマを停止させずに逃走したのは身勝手で悪質」として、求刑通り懲役4年の実刑判決を言い渡している。