【広州モーターショー09】MGから15年ぶりの新型車

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上海汽車のMG6
上海汽車のMG6 全 6 枚 拡大写真

上海汽車(SAIC)は、23日に開幕した広州モーターショーにおいて、新型車『MG6』を初公開した。MGブランドにとっては、1994年の『MGF』以来、15年ぶりの新型車となる。

英国の名門ブランド、MGの歴史は波瀾万丈だ。BMWは2000年、保有していたMGとローバーの両ブランドを、わずか10ポンド(当時の日本円で約1660円)で英国の投資家集団、フェニックスコンソーシアムに売却。同年、MGローバーとして再出発した。

しかし、MGローバー車は基本設計の古さに起因する商品力不足が否めず、販売は低迷。2005年には上海汽車との業務提携交渉が決裂し、MGローバーは事実上、経営破たんした。

同年、上海汽車のライバル、南京汽車がMGローバーの経営権を取得。MGローバーとの提携に失敗した上海汽車は、ローバー『75』の商標権と製造ラインを買い取り、中国で2006年から『栄威750』として、ローバー75の生産と販売を開始した。

ところが、2007年12月、上海汽車は南京汽車を買収。結局、MGローバーブランドは上海汽車の一部門になるという皮肉な結果となった。現在、中国では上海汽車が『MGTF』(旧『MGF』)、『MG7』(旧ローバー75)、『MG3SW』(旧ローバー『200』)を販売中。英国では、MGUKがMGTFの販売を継続している。

今回、上海汽車が発表したMG6は、4月の上海モーターショーで披露した『MG6コンセプト』の市販版。MGブランドの新型車は、1994年のMGF以来、実に15年ぶりとなる。

MG6のベースは、上海汽車が自社開発し、2008年に発表した栄威『550』。MG6のボディは4ドアセダンに見えるが、実はテールゲートを備えた5ドアハッチバックだ。ボディサイズは全長4651×全幅1826×全高1480mm。往年のMG車を思わせるアグレッシブなデザインのスポーツセダンである。

エンジンはローバーの「K型」をリファインした1.8リットル直4ガソリンで、スペックはNAが133ps/18.7kgm、ターボが160ps/21.8kgmを生み出す。

MG6は12月から、上海汽車の臨港工場で生産開始。2010年1月、中国全土へ投入される。また、2010年後半からは、英国バーミンガム工場での生産もスタートする計画で、英国や欧州各国で販売する予定だ。

上海汽車はMG6の発売に合わせて、伝統のMGエンブレムもリニューアルする気合いの入れよう。MG6が中国、そして欧州で受け入れられるか注目される。

《森脇稔》

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