ルノーは8日、ダチアブランドの新型SUV『ダスター』を発表した。ダスターに関しては、アラン・プロスト選手が乗る氷上レース仕様が先行公開されていたが、今回、市販バージョンの全容が明らかになった。
ダスターはダチアブランドの6番目の車種として開発。ダチアとしては初のSUVとなる。欧州だけでなく、ロシアや南米など世界市場へ投入。ダチアブランドの持ち味である低価格が訴求される。
外観は大型グリルやワイドフェンダーが、タフなイメージを発散。ボディサイズは全長4310×全幅1820mm。最低地上高は200mm以上、アプローチアングルは30度、ディパーチャーアングルは35度以上を確保する。車重は2WDが1180kg、4WDが1280kgに抑えられた。
エンジンはすでにルノーやダチア各車に搭載されているユニットで、ガソリンは1.6リットル直4(110ps)。ディーゼルのdCiユニットは、85psと100ps仕様を設定する。85ps仕様の2WD車は、CO2排出量140g/km以下という環境性能を実現する。
4WDシステムは、日産『デュアリス』などと同じ「オールモード4×4」を応用。オート、ロック、4×2の3モードがダイヤルで切り替えられ、路面状況に応じて最適なトラクションが得られる。
室内の写真は公表されていないが、大人5名が乗車できる空間を確保。荷室容量は475リットル(VDA計測法)で、リアシートを折り畳めば、最大1600リットルに拡大するという。
ダスターはルノーのルーマニア工場で生産され、2010年春、欧州主要国で発売。6月にはウクライナ、中東、アフリカへ、ルノーブランド車として投入される。さらに、2011年にはロシア、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、チリでも発売予定。ロシア・モスクワ工場での現地生産も計画されている。