【トヨタ SAI 発表】高品質、秘密は生産ラインにあり

自動車 ニューモデル 新型車
SAI
SAI 全 8 枚 拡大写真

トヨタの新型ハイブリッド専用車『SAI』の生産が行われるのは、トヨタ自動車九州、通称九州工場。同じ車体、動力機構を使うレクサスブランドの『レクサスHS250h』と同一ラインでの混流生産だ。

トヨタのミッドサイズHVセダン

レクサスとの混流生産は、両モデルの開発の初期段階から決まっていた。レクサス基準に合わせた設計となるためコスト面では不利だが、高級車にふさわしい高精度なボディ作りという点ではかなり楽であったという。

「たとえば溶接。レクサスラインでは、1行程ごとにかなりまとまった数の溶接を行います。なぜならば、溶接前にボディを仮組みしてからラインを動かして振動が加わったり、時間が経って自重でたわんだりすると、ボディ各部の部品の合わせが微妙にずれたりする。レクサスの場合、そういう狂いをできるだけ少なくするよう、短時間で驚くほど多くの溶接を施すんです」

「SAIはトヨタブランドで、価格もレクサスに比べるとかなり安いですが、ボディシェルの品質はレクサスと変わりません。その点、コンパクトな高級車として非常に付加価値の高いモデルに仕上げられたと自負しています」(チーフエンジニアの加藤亨氏)

SAIはレクサスHS250hと同様、トヨタのミドルクラスモデルの基本となる「新MCプラットホーム」のトップモデルに位置する。サスペンションの形式や各部の仕様は、欧州戦略車である『アベンシス』に近いが、そのボディの品質はアベンシスに比べてさらに高いところを狙っているのだ。

価格的には、ほぼ同時期に発表されたRWD(後輪駆動)の高級車、『マークX』の中位グレード以上とバッティングするが、マークXがあくまで古典的な高級車像をイメージする保守的なユーザーを狙った商品性であるのに対し、SAIはハイブリッドシステムをはじめとするメカニズムの先進性や目に見えない部分の品質の高さといった次世代感を求めるユーザーへの訴求を狙ったモデルと言える。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 走りが変わる! トヨタ『ヤリスクロス』次期型は新開発直4を搭載!? 新型キックスとガチンコ対決
  2. 約300台の旧車や名車が大集結…クラシックカーフェスティバル2026 in 関東工業自動車大学校
  3. ジェイ・バス、大型観光バスの生産調整を終了へ…5月下旬に通常計画に復帰予定
  4. マツダ2 ハイブリッドに欧州2026年モデル、全グレードで標準装備を拡充…トヨタ『ヤリス』のOEM
  5. 日野『プロフィア』7010台をリコール 排ガス規制値超過のおそれ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る