BMWは13日、『Z4』の新グレード「sドライブ35is」の概要を明らかにした。直噴3.0リットル直6ツインターボを340ps、45.9kgmまでチューニング。0-100km/h加速は4.8秒という、最速のZ4である。2010年1月11日に開幕するデトロイトモーターショーで正式発表。
新グレードは「sドライブ35i」がベース。直噴3.0リットル直6ツインターボは、エア吸入系やブーストアップなどのチューニングを受け、最大出力340ps/5800rpm、最大トルク45.9kgm/1400rpmを引き出す。これはベース車両に対して、34ps、5.1kgmの上乗せだ。
さらに、オーバーブーストモードを備え、最大トルクを51kgmまで高めることが可能。7速デュアルクラッチの「スポーツオートマチック」との組み合わせにより、0-100km/h加速4.8秒、最高速250km/h(リミッター作動)の実力を発揮する。これは、ベース車両の5.1秒に対して、0.3秒の短縮だ。
これだけの高性能を実現しながら、環境性能はベース車両と同一なのもポイント。欧州複合モード燃費は11.11km/リットル、CO2排出量は210g/kmだ。200バールという高圧で燃料を噴射するピエゾジェクター、BMWの誇る高効率な「ツインターボテクノロジー」などの効果である。
また、この新グレードは「Mスポーツパッケージ」を標準装備。車高が10mmダウンする「アダプティブMサスペンション」、専用チューンのEPS(電動パワーステアリング)、18インチ5本スポークアルミホイール(19インチはオプション)などを採用し、ダイナミックなハンドリングを追求する。
内外装にも専用装備を付加。フロントバンパーには、マットアルミ仕上げのトリムバーが配されるほか、リアにはディフューザーを追加。ドアミラーもマットアルミ仕上げだ。マフラーが左右2本出しとなるのも識別点。室内には、パドルシフト付きのMレザーステアリングホイールや、アンスラサイトルーフライニング、アルミニウムカーボンパネルなどが装着される。
Z4のsドライブ35isは、デトロイトモーターショーで正式発表、2010年春から販売がスタートする。新型Z4に関しては、Mモデルのアナウンスはないが、現時点ではこのsドライブ35isが、最強のZ4となる。