日本初、列車内痴漢防犯カメラの効果

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高さ約2mの天井に設置された2台の防犯カメラが痴漢を撃退する(撮影=中島みなみ)
高さ約2mの天井に設置された2台の防犯カメラが痴漢を撃退する(撮影=中島みなみ) 全 3 枚 拡大写真

痴漢犯罪防止のための防犯カメラが列車内に設置され28日、試行運用を開始した。JR東日本では、新幹線や特急グリーン車両などのデッキ部分にカメラを設置した例はあるが「通勤列車内では日本でも初めて」(同社お客さまサービス部)という。

埼京線では10両で1編成を作り、32編成が運行している。初めて防犯カメラが設置されたのは、埼京線通勤列車23番目の編成車両。1号車(川越寄り先頭車両)の4つあるドアのうち、最も運転席寄りドア前スペースに向けて2台が取り付けられた。

埼京線で1号車が選ばれたのは理由がある。埼京線の新宿駅、池袋駅ホームはどちらも、1号車寄りの先端に乗降階段がある。先を急ぐ乗客は1号車に集中するため、痴漢犯罪が最も発生しやすいのも1号車だ。その密集の死角を監視するのが、この防犯カメラの役目となる。

また、1月下旬には同じ埼京線で、防犯カメラの設置位置を変えたもう1編成の運行も開始する予定だ。この編成でも1号車内(川越寄り先頭車両)にカメラが設置されるが、運転席ではなく、乗客が座るシートを4台のカメラで囲むようにして取り付けられる。

天井に設置されたカメラは12×15×20cmで、外側が鉄板で覆われている。映像の向きは固定で動かないが、左右2台に設置されたカメラで2.8mの車幅をすべてをカバーする。これで1日の営業平均距離数約480km分の乗降映像をカラー映像で数日間、記録することができる。

今後、通勤列車内への防犯カメラ設置の対応をどのようにすべきか。同社は「設置状態、撮影角度、お客様の反応などご意見をちょうだいしながら運用を検討したい」(前同)とし、3月末までをめどに試行を続ける。

《中島みなみ》

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