フォード マスタング、伝説のレース仕様車が復活

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マスタング・ボス302R
マスタング・ボス302R 全 4 枚 拡大写真

フォードモーターは28日、2011年モデルのV8『マスタング』の発表に合わせて、「BOSS 302R」(ボス302R)を初公開した。2010年以降、米国モータースポーツへ参戦するレース専用車で、限定50台を発売する。

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2011年モデルのV8マスタングは、完全新設計の5.0リットルV8エンジンを搭載。ヘッドを従来のOHC12バルブに代えて、DOHC24バルブ化。さらに可変バルブタイミング機構の「Ti-VCT」を導入した。最大出力は412ps、最大トルクは53.9kgmで、旧4.6リットル(319ps、44.9kgm)と比較して、93ps、9kgmのパワーアップを達成した。

フォードのモータースポーツ部門、フォードレーシングは、このV8マスタングをベースにしたレース専用車を開発。そのネーミングとして、BOSS 302Rが冠された。

1970年、2代目マスタングがベースのレース仕様車、「BOSS 302」に乗るパーネリー・ジョーンズが、トランザムシリーズのチャンピオンを獲得。その名を歴史に刻んだ。BOSS 302Rは、その栄光を受け継ぐモデルとして誕生した。

BOSS 302Rは、顧客の要望に応じてフォードレーシングがハンドメイド生産。トランスミッションは6速MTのみで、ロールケージ、バケットシート、セーフティハーネス、データロガー、レース用ダンパー&スプリング、ブレンボ製ブレーキ、スリックタイヤなどがセットされる。価格は7万9000ドル(約726万円)からだ。デリバリーは、2010年7 - 9月を予定している。

2010年1月29日に開幕する米国の人気レース、グランダムチャレンジ参戦用の「グランダムホモロゲーションパッケージ」も設定。専用エンジン&クーリングシステム、クロースレシオ6速MT、KONI製ダンパー、専用ABS&エグゾースト、ワンピース構造のドライブシャフトなどを採用する。価格は12万9000ドル(約1185万円)で、5台のBOSS 302Rがレース関係者に引き渡されるという。

2010年は、NASCARにも初参戦するマスタング。フォードはマスタングのレースイメージを、改良を受けた2011年モデルの販売に最大限活用する方針だ。

《森脇稔》

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