独フォルクスワーゲン（VW）グループは12日、2009年の世界販売台数が629万台になり前年比1.1%増加したと発表した。車の需要が世界的に落ち込むなか、中国や独の販売が好調に推移。世界販売で前年を上回り新記録を達成した。
09年はトヨタ自動車、ゼネラルモーターズ（GM）といった世界トップの自動車メーカーの販売が前年比マイナスとなるなかで、VWは中国や独、ブラジルといった主要市場での販売が順調に推移した。世界市場シェアは11.4%と08年の10.3%から1.1ポイント上昇した。
市場の伸びが著しい中国では前年比36.7%増の140万台と大幅な増加になった。本国・独でも新車購入支援の効果で同17.5%増の124万台を販売した。ブラジルでも同8.7%増の68万8300台を達成した。欧米の販売は米国が同7.1%減の46万7500台、欧州が同7.1%減の328万台だったが、市場の落ち込みは上回った。
VWは2018年に年間1000万台の販売を目指し、世界一になる目標を表明している。09年に世界一の市場になった中国での強さが、先進国市場の低迷が続く中での同社の強みになっているようだ。
