【東京オートサロン10】楽しそう! モンスターのEVminiスポーツ

自動車 ニューモデル モーターショー
モンスターEVminiスポーツ
モンスターEVminiスポーツ 全 2 枚 拡大写真

東京オートサロン(1月15 - 17日、幕張メッセ)の会場を隅々まで回って、一番奥のホールで異彩を放っていたミニフォーミュラのようなマシンに気が付いた。

【画像全2枚】

アメリカの壮大なヒルクライムレース、パイクスピークを幾度も制しているダート界の第一人者、モンスター田嶋氏の会社、タジマモーターコーポレーションのナチュラルエナジー事業部が発売した『EVmini』スポーツだ。

雨の多い日本では、コミューターとして使うには、屋根も空調もないシングルシーターとなると、かつてタカラ(現タカラトミー)が販売した『キューノ』のように、利用も需要も限定的になってしまう。しかし、EVスポーツとしてフォーミュラマシン的なスポーツドライビングを楽しめるとなれば、話は別だ。

構造を観察してみると、フレームは鋼管トラス構造によるスペースフレームで、フロントサスペンションはアウトボード式ながらA型のアーム長、アップライトの上下ピボット間もしっかり採られた本格的なWウイッシュボーン。リヤはATVのようなスイングアーム式のリジッドだが、トレッドは普通車のように広いワケではないし、タイヤのグリップもそれほど高くなさそうだから、弊害はあまりないだろう。

リヤタイヤの駆動はモーターからコッグドベルトを介してリヤアクスルのスプロケットを回すシンプルなもの。リヤタイヤは真っ直ぐなシャフトで左右が連結されているので、キャンバーもトーもゼロ。バイクのような丸いトレッド面のタイヤは、路面の変化による接地面積の変化を抑えるのにも役立てているようだ。

前述のようにタイヤの接地面積は少ないがモーターのパワーも控えめだし、最も重い鉛バッテリー仕様でも車重は290kgしかない。仮に高性能なリチウムポリマーバッテリーを最低容量(航続距離は30km)に抑えた場合は、230kgと超軽量になるから、かなり軽快な走りが楽しめそうだ。タイヤのグリップを感じ取りながら、マシンをコントロールする楽しさは、フォーミュラマシンに通じるものがありそう。

スポーツカーとして近隣のワインディングを走るのも爽快だろうし、ミニサーキットを攻め込んでドライビングテクニックを磨く、というのも楽しい。タイヤを交換するだけでフラットトラックのダートならスライド走行も楽しめそうだ。

エンジン車と比べると部品点数が少ない分、圧倒的にメンテナンスもカンタンで維持費は低いハズ。近所のミニサーキットまで自走して、急速充電することでスポーツ走行を楽しむ。そんな使い方でモータースポーツを楽しむフリークが出現するかも。サーキット側にも、新たなモータースポーツの提案としてレンタル車両などの導入を期待しよう。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『ティアナ』新型、HUAWEIの最新コックピット搭載で約310万円から…広州モーターショー2025
  2. 550馬力のマッスルカー『チャージャー スキャットパック』、4ドアの米国受注開始…6万ドル以下で最強のセダンに
  3. トヨタの米国ミニバンが「エスティマ難民」の受け皿に? 新型発表で高まる「日本導入」への期待
  4. SUBARU公認の結婚指輪、ペアのリングから六連星が浮かび上がる…12月24日発売
  5. 日産の新型セダンが「コスパ最強」と話題に! モビショーで公開後「リーフの半額!」「どうして日本では…」など反響続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る