【VW ポロ 試乗】このクラスの常識を打ち破る…河村康彦

試乗記 輸入車
ポロ
ポロ 全 6 枚 拡大写真

後席足元空間だけは、やっぱり兄貴分の『ゴルフ』に明確に及ばないけれど、それ以外のクオリティや作り込みレベルに関しては「むしろそれすら凌いでいるのでは!?」と感じられる入魂のコンパクトカーがこのモデル。

従来型比でわずかに大型化をしたものの、それでもそのボディサイズは日本の日常シーンにはドンピシャのもの。全方向に視界が優れているのも、取り回し性の良さに大貢献。

足回りのセッティングは多少“硬派”ではあるものの、それも奏功してかあらゆる走りのシーンでその安定感はこのクラスの常識を打ち破るもの。ステアリングの正確性も抜群で、「日本のコンパクトカーから乗り換えたら、何とも安心感が高く思える」と唸るユーザーもこれならばきっと少なくないはず。

7速DCTの巧みなシフトワークと日本の環境にも違和感を抱かないプログラミングのお陰もあって、日本導入済みの1.4リットルモデルでも実用車としての加速の能力に不足はないものの、当方のオススメは2010年中の上陸が予想をされている1.2リットルのターボ付き直噴エンジン車。

ドイツ本国でテストドライブを経験したこのモデルが積む心臓は、低回転からのすこぶる強力なトルクに優れたネンピ、軽快で滑らかな回転フィール・・・と何拍子もが揃った新開発のユニット。個人的に『ポロ』を選ぶなら、迷う事なくこちらで決まりだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  4. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  5. 旧型Z34『フェアレディZ』用車高調がリニューアル、ブリッツ「DAMPER ZZ-R」シリーズがDSC Plusに対応
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る