三菱重工業は29日、中国・北京に地域統括会社「三菱重工業(中国)」(MHIC)を設立したと発表した。経済成長を続ける中国に新会社を設け、総合力が発揮できる仕組みを構築して新たな商機の獲得を目指すのが狙い。中国でのコーポレート機能の充実を図り、グループ会社への経営支援とガバナンスの強化を図る。
MHICの資本金は3100万ドルで、三菱重工が全額出資する。2月には上海分公司(上海支店)も開設し、合計14人でスタートする予定。
MHICは、中央省庁や大手国有企業の意思決定機関が集中する首都・北京に置き、組織を横断する全社的な取り組みを強化するとしている。エネルギー・環境事業統括戦略室などの関連部署と連携しながら、中国全土の情報を効果的に収集し、総合力を活かしたビジネスモデルを提案、都市開発や省エネ・環境対応など、大型プロジェクト案件を開拓する。
同社は今後、高い経済成長が見込まれる中国内陸部(中西部)にも、複数の連絡事務所を設置していく計画。沿岸部から内陸部にわたる独自の情報ネットワークを構築し、現地情報を素早く捕捉する体制を整えるとしている。