【新聞ウォッチ】トヨタの大規模リコール、「改善策」は決まったが

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

【画像全3枚】

2010年2月2日付

●米トヨタ、8日にも生産再開(読売・1面)

●トヨタ汚名返上へ一歩、リコール問題再発防止徹底不可欠(読売・8面)

●日航「V字回復」修正も、新体制発足、甘い収益見通し(読売・9面)

●新幹線事故は整備ミス、パンタグラフボルト付け忘れ(朝日・1面)

●日産と旅連が連携、電気自動車、旅館で充電(朝日・7面)

●トヨタ費用「1000億円」米リコール、ペタルに強化版(毎日・1面)

●新車販売21%増、先月5カ月連続上回る(毎日・8面)

●自動車産業復活狙う米 手ぐすね、トヨタたたき日本に矛先?(産経・2面)

●賃上げ要求ホンダ労組見送り(東京・6面)

●インドでリコール、ホンダが発表(東京・6面)

●温暖化ガス削減へ行程表、政府25%目標 ハイブリッド車比率6割超、太陽光発電1000万世帯に(日経・1面)

●インド、スズキ子会社4輪出荷最高に1月9.5万台(日経・11面)

●いすゞ、営業黒字100億円超 10-12月(日経・15面)

ひとくちコメント

米国での大規模リコール(無償の回収・修理)問題で、トヨタ自動車がアクセルペダル内部に鉄製の強化板をはさむなどの具体的な改善策を発表した。きょうの各紙が一斉に報じているが、紙面での取り上げ方に温度差を感じるのが興味深い。

まず、朝日は経済面で「米トヨタ、ペタル改修、生産再開8日めど」とニュースリリースに基づいた内容をシンプルに紹介。解説のような記事は見当たらない。ところが、読売、産経、毎日、日経は1面で同様な記事を報じるとともに、別の紙面でも詳しく書き分けている。

それらの記事の内容を比べると、読売は「トヨタ汚名返上へ一歩」としながらも「今回の発表には盛り込まれなかった再発防止の徹底と、原因に関する説明責任を果たすことが消費者の信頼回復には欠かせない」と指摘。毎日は「信頼も株価も失墜」との見出しで「米議会への対応にも苦慮しそうだ」として、「苦境脱出は容易ではない」と報じた。

産経も「米自動車産業の復活を目指すオバマ政権や議会は“トヨタたたき”ともいえる姿勢で問題解明に臨むとみられる」と強調。日経は「約230万台を対象にリコールを実施すると発表してから10日あまり。消費者対応が後手に回ったことによるブランドへのダメージは大きく、信頼回復に向けて抜本的な対策を急ぐ必要がある」と警鐘を鳴らす。

そんな中、東京によると、豊田章男社長が「お客さまの信頼を取り戻すため、皆さんと一緒に努力する」とのメッセージを幹部社員らに社内で配信したと伝えている。社員に結束を呼び掛けたものだが、日経の市況欄にある「大機小機」というコラムでは「トヨタのは基本は品質。世界で最高の品質のものを作る執念だ。でも最近はトヨタは強いと言われるんで、社員に慢心みたいなものが出てこないか心配している」と、10年前、父親の豊田章一郎名誉会長から聞いたという話を紹介している。

確かに、「世界のトヨタ」という驕りから、現地現物の確認と、自分の足元を確認することを怠って、原点を見失ったような気がしてならない。

《福田俊之》

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