GMは4日、『Robonaut2』(通称:R2)を公開した。NASA(アメリカ航空宇宙局)と共同開発した第2世代ロボットで、GMは車両の研究開発に、NASAは宇宙実験に利用する計画だ。
GMは1960年代から、NASAと協力関係を築いてきた。アポロ計画のナビゲーションシステムや月面探査車は、GMの技術供与によって実用化されたといわれる。
GMとNASAは今回、第2世代のロボット、R2を発表。両者が培ってきた自動車工学や航空宇宙技術を駆使し、最先端の制御システムや視聴覚センサーなどを応用したヒューマノイドロボットが完成した。
R2は手や首を自由に動かし、文字を書くことも可能。人間の指令通りに動くとともに、学習機能も備えている。GMはこのR2を車両開発や工場の生産現場などに導入し、NASAでは宇宙実験に活用する構想を描く。
GMのAlan Taub研究開発担当副社長は、「R2がいっそう安全な車作りを促進するとともに、工場の生産性を高めてくれる」と、そのメリットを強調。NASAジョンソン宇宙センターのMike Coatsディレクターは、「人間をサポートし、リスクを減らしてくれるR2は、我々の宇宙探査に大いに役立つ」と、コメントしている。近い将来、スペースシャトルに乗り込むR2の姿を目にするかもしれない。
ヒューマノイドロボットといえば、ホンダの『ASIMO』やトヨタの『パートナーロボット』が思い浮かぶ。R2と、どれだけの性能差があるのか興味深い。