公用車でひき逃げの元警官に有罪判決

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昨年11月、公用車を運転中に重傷ひき逃げ事故を起こし、自動車運転過失傷害や道路交通法違反の罪に問われた香川県警の元巡査部長(事故後、依願退職)に対する判決公判が9日、高松地裁で開かれた。裁判所は執行猶予付きの有罪を命じている。

起訴状によると、問題の事故は2009年11月15日夕方に発生している。高松市春日町(N34.20.9.5/E134.5.32.3)付近の国道11号で、道路沿いのガソリンスタンドから進出してきたバイクと、歩道を進行していた自転車が出会い頭に衝突。自転車に乗っていた54歳の女性が骨折などの重傷を負ったが、バイクに乗った男は「たいしたケガじゃない」などと言い残して逃走した。

通報を受けた駆けつけた高松北署員が目撃されたバイクのナンバーを照会したところ、同署地域課のバイク(公用車)と判明。このバイクを使っている駐在所勤務の58歳の巡査部長から事情を聞いたところ、ひき逃げ容疑を大筋で認めたことから、事故翌日に自動車運転過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。昨年12月に懲戒処分が決定したが、依願退職が認められている。

9日に開かれた判決公判で、高松地裁の大野洋裁判官は事故が安全確認の怠りで発生したことを指摘。弁護側は罰金刑を求めていたが、裁判官は「相手は重傷を負っている。ケガの程度は軽視できず、示談成立見込みであったとしても罰金刑は適当でない」とした。

その上で裁判官は「被告は警察官の立場でありながら、自己保身のために被害者を放置して逃走しており、その刑事責任は重い」として、被告に対して懲役1年2か月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡している。

《石田真一》

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