三菱電機、短時間での充放電と電力貯蔵を両立した蓄電デバイスを開発

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三菱電機は16日、大型モーターの電力回生や太陽光発電の出力平準化に有効な蓄電デバイスとして、1枚の負極を共有するリチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池をセルの内部で一体化し、短時間での充放電と長時間の電力貯蔵量を両立した複合型蓄電デバイスを世界で初めて開発したと発表した。

動作電圧が3.2Vのリチウムイオン電池を選択し、その動作電圧を挟む2 - 4Vの電圧帯でリチウムイオンキャパシタが動作する。これにより急速な充放電をリチウムイオンキャパシタ部が受け持ち、長時間の充放電をリチウムイオン電池部が受け持つことで、瞬発力と持続力を両立した蓄電デバイスが可能になった。

今回開発した2種の複合型蓄電デバイスのうち、原理実証用の3cm×3cmセルでは、急速充放電でのサイクル寿命がリチウムイオン電池単独の場合に比べ約4倍と、大幅に向上した。もう1つの実用性検証用の扁平巻回形10Wh級6cm×9cmセルでは、3kW/kgの高い出力密度を維持しながら、エネルギー密度が一般的な電気二重層キャパシタの約10倍、リチウムイオン電池に近い60Wh/kgが得られた。

今後、開発した要素技術の最適化を進め、信頼性の検証や低コスト化を図って、製品化する。

《レスポンス編集部》

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