【ジュネーブモーターショー10】アウディ A1にプラグインHV…ロータリーエンジンで発電

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アウディ A1 eトロン
アウディ A1 eトロン 全 3 枚 拡大写真

アウディは、2日に開幕するジュネーブモーターショーにおいて、コンセプトカー『A1 eトロン』を公開する。新型『A1』のプラグインハイブリッドバージョンで、発電専用のロータリーエンジンを採用する。

画像3枚:アウディ A1 eトロン

A1は、アウディの入門プレミアムコンパクトとして、今夏発売。従来のアウディでは取り込めなかった、若い顧客の獲得を狙った小型3ドアハッチバックだ。アウディは今年のジュネーブで、早くもそのハイブリッド版を提案する。

A1eトロンは、基本的にモーターのみで走行するEVだ。モーターは最大出力61ps、最大トルク15.3kgmを発生し、最大50kmをゼロエミッション走行できる。オーバーブーストモードでは、最大出力を102ps、最大トルクを24.5kgmまで高められる。

2次電池は、蓄電容量12kWhのリチウムイオンバッテリーで、床下にT字型にレイアウト。96のセルで構成されるバッテリーは、重さ150kgだ。

バッテリー残量が少なくなると、発電専用のエンジンが始動。アウディはこの「レンジエクステンダー」に、ロータリーエンジン(アウディは発明者の名前を取って、ヴァンケルエンジンと呼ぶ)を採用した。排気量わずか254ccのシングルローターエンジンは、最大出力20ps/5000rpmの性能。ジェネレーターを回してモーターに電力を供給すると同時に、バッテリーを充電する。燃料タンク容量は12リットルだ。

このロータリーエンジンの発電によって、A1eトロンは、さらに200km、航続距離を延長。ロータリーエンジンは低振動&サイレント、軽量というメリットを備え、ジェネレーターや吸排気系、電装系、冷却系を加えても、エンジン単体のトータル重量はわずか70kgという軽量さだ。また、フロントグリルのソケットからもバッテリーは充電でき、380Vなら約3時間でチャージは完了する。

A1eトロンは、車両重量が1190kgに抑えられ、動力性能は、0-100km/h加速10.2秒、最高速130km/hと実用的。EV走行時を含めると、欧州複合モード燃費は52.63km/リットル、CO2排出量は45g/kmと非常に優秀な数値をマークする。

アウディは今年1月、デトロイトモーターショーでEVスポーツカーコンセプト、『eトロン』を発表。A1eトロンはこのモデルとは異なり、都市近郊での使用を想定したEV、「メガシティビークル」として、欧州や北米、アジアなど世界各地への投入を計画している。

《森脇稔》

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