リストラ『JALラビッツ』女子バスケットボール廃部

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右からJALラビッツ岩村裕美主将と矢代直美(日本代表)選手(撮影=中島みなみ)
右からJALラビッツ岩村裕美主将と矢代直美(日本代表)選手(撮影=中島みなみ) 全 2 枚 拡大写真

日本航空インターナショナル(大西賢社長)は、女子バスケットボール部『JALラビッツ』の廃部を発表した。バスケットボール女子日本リーグ機構第12回Wリーグ(2010年10月8日 - 2011年2月20日)終了と同時に廃部する。同社JALラビッツ渡辺智部長らが2日午後、会見を開いた。

「会社更生法の適用を受け、企業再生支援機構の支援のもとに、国民のみなさんのご理解とご協力を得ている。早期再生に向けて全力を傾注すべく廃部を決定した」と、渡辺部長は苦渋の決断の動機を語った。経費の削減効果を狙った合理化というより、JALグループ一丸となった取り組みを内外に示す狙いがあったと見られる。

同社が廃部を決めたのは2日の朝だった。荒順一監督は「我々も厳しい経営環境をひしひしと感じながら試合を続けてきた。今朝、話があると言われて廃部を伝えられたが、残り1年あるということで会社に恩返しのできるような活動をしたい。また、リーグではファンの人に恩返しできるようなファイトあふれるプレーをしたい」と、残されたリーグに全力を注ぐことを強調した。

選手を代表して会見に出席した岩村裕美主将は「話を聞いたときは残念な気持ちもあった。今シーズン会社が厳しい中で、1年活動続けられるということで、私としては感謝しているし、この1年しっかりやっていかないといけないと思う」と前向きな抱負を語ったが、日本代表の矢代直美選手は終始伏し目がちで、とまどいを隠しきれない様子だった。

日本航空の女子バスケットボール部は1967年に結成。1981年にJALラビッツとして本格的に活動を開始した。シーズンオフに全国各地の小中学生や高校生を対象としたバスケットボールクリニックが好評だった。バスケットボールクリニックは廃部まで続けて、ファンや地方バスケットボール協会の期待に応えるという。

ただ、同部は来期、16人の保有選手を12人に削減。「移動費など経費の20%程度、最大限削減」(渡辺部長)した存続となる。

JALラビッツの2009年戦績は、全日本総合選手権第3位、Wリーグ4位。Wリーグでファイナルまで勝ち上がると10年3月17日までの存続となる。

《中島みなみ》

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