【メルセデスベンツ SLS AMG 試乗】到達点であり出発点…西川淳

試乗記 輸入車
SLS AMG
SLS AMG 全 6 枚 拡大写真

蘇ったガルウィングスポーツカー。誰がどう見てもこの新型スーパーカーは、あの名車のオマージュに見えるし、リバイバルに映ることだろう。それだけメルセデスベンツというブランドが、ものすごい栄光の過去を背負っているということでもある。

【画像全6枚】

『300SL』ガルウィングは、確かに名車中の名車だ。戦後スポーツカーの、ひとつの頂点でもある。何度かハンドルを握ったこともあるが、半世紀以上も前にあれほどのクルマを作っていたベンツというメーカーは一体何なんだ!と思ったほど。こりゃ敵わんのも当たり前か、と。

ただ気をつけなければならないのは、300SLという名車を過去の点として捉えてしまっては、今、このご時世に現れたベンツのスーパーカーSLS AMGの本質を見誤るということ。2台のスポーツカーの間には、連綿と続くメルセデスの、否、自動車の進化が横たわっている。これは到達点であり、そしてまた出発点でもあった。それが証拠に、SLS AMGのEV版の開発も順調に進んでいるという。

とにかく奇をてらわない大型のFRスポーツカーである。エンジンフードを開けると、信じられないくらい低い位置に、そしてもちろんフロントミッドにきっちりと置かれたV8エンジンに感動する。もうそれだけで“いいな”と思えてしまう。過敏なハンドリングやキレのいいシャシーなど、想像以上に“メルセデスしていない” ダイナミック性能も◎。もちろん、乗り手は“ベンツに乗る”と思って操るから、精神的にはものすごく安心して、いきなりアクセルペダルを踏み込むことだってできる。その裏腹な楽しさが、他にはない魅力かも。

ガルウィングドアの威力も絶大だった。どこで停めても絵になって、回りの人々をでっかい笑顔にした。クルマにはそういう役割だってあるのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

西川淳|自動車ライター/編集者
産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めることを理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車における趣味と実用の建設的な分離と両立が最近のテーマ。精密機械工学部出身。

《西川淳》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『カローラスポーツ』次期型はどうなる? 5ドアハッチバックを残す理由
  2. トヨタ『ノア/ヴォクシー』次期型、予想CGだけではわからない…9月のスクープ記事ベスト5
  3. 日産は復活できるか? 『スカイライン』新型がいよいよ登場!…土曜ニュースランキング
  4. ホンダ『CB400スーパーフォア』販売の出足は快調だが、試乗では?…9月のモーターサイクル記事ベスト5
  5. 「カッコ良すぎて夢に出そう」カワサキの新型スーパーチャージャーバイク『Ninja H2 CARBON』にSNSでは期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  3. TSMC第二工場隣接地で半導体クラスター支援プロジェクト、熊本で「NEX.PT」始動…永井運送
  4. タイヤ整備向け記録・管理アプリ「e-整備TIRE」、ナンバープレート撮影で車両データを自動取得…KTCが10月提供開始
  5. 【ホンダ スーパーワン】CMFで“刺激”表現、『N-ONE e:』との同時開発だからこそできた差別化とは
ランキングをもっと見る