【スズキ アルト 試乗】日本の正しいおばあちゃんになりたい…岩貞るみこ

試乗記 国産車
アルト
アルト 全 4 枚 拡大写真

副変速機構付CVT。なにやらむずかしい名前だが、そんなこと軽自動車のメインユーザーであるアラサー&アラフォー女子には、わかりゃしない。

なに言っちゃってんだかと思いつつ、でも、乗ればすぐにわかるのが面白いところ。静かなのである。軽自動車の弱点といえば、さらにCVTの弱点といえば、アクセルを踏み込んだときのエンジンのうなり音ではなかったか。それが超少ない。

『アルト』ってこんなに静かなんだっけ? と、見直すほどの快適な車内は特筆ものである。もちろん音が静かなだけでなく、ゼロ発進加速がすごくいい。これが副変速なんちゃらの威力というものか。

しかも、よくよく車内を見渡すと、シフトレバー操作時のしっかり感。ウィンカー&ライトのスイッチのまともさ(リッチ感と書くと語弊があるが、十分な品質感あり)。シート生地もいいし、なんたって、ゆるゆるぶかぶかだったはずのハンドルが、それっていつの時代だったっけ? と、自分の記憶力をさぐるほどぴしっと決まって動かしやすいのである。

悪かったよ、アルト。キミはいつのまにかこんなに進化していたんだね。私は30年後、アルトに乗って街を走り回る、日本の正しいおばあちゃんになりたいと本気で思ったよ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト
1962年横浜市出身。いま一番購買力があるとされるアラフィー世代を代弁する軽妙な論調に定評あり。交通安全啓蒙に力を注ぐほか、子供たちに命の大切さを伝えるノンフィクション作家としても活動。近著に『ハチ公物語 - 待ちつづけた犬 -』(講談社青い鳥文庫)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る