昨年11月に違反累積で免許停止処分を受けたにもかかわらずクルマを運転し、同12月に人身事故を起こした70歳の男について、愛知県警は23日までに自動車運転過失傷害などの容疑で逮捕した。免停前に紛失したと偽っていた免許証を事故時に提示していた。
愛知県警・豊田署によると、逮捕された男は2009年12月22日の早朝、豊田市御立町8丁目(N35.4.21.8/E137.10.43.6)付近の国道301号で自己所有の乗用車を無免許で運転中、別の乗用車と衝突する事故を起こし、運転していた同市内に在住する39歳の男性に軽傷を負わせた疑いがもたれている。
男は同11月12日に90日間の免許停止処分を受けていたが、この際に「免許を紛失した」と申告。免許証の再発行を受けたが、処分を受けていたことから愛知県公安委員会がそのまま預かっていた。
しかし、男は12月の事故時に接遇した警官に対し、免許証を提示していたことが判明した。事故が軽微な内容のものであったことから逮捕はしなかったが、捜査の過程で処分中であることが発覚。無免許中にクルマを運転するために虚偽の紛失再発行を受けていた疑いもあることから、逮捕に踏み切った。
逮捕された男は1982年まで愛知県警に勤務していた元警官。調べに対しては「提示した免許証は再発行申請後に見つかったもの」と供述。免停処分後も日常的にクルマを運転していたことについては「クルマを運転しないと生活できない」などと説明したという。