【ニューヨークモーターショー10】メルセデスベンツ SLS AMG GT3、戦闘準備完了

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メルセデスベンツSLS AMG GT3
メルセデスベンツSLS AMG GT3 全 10 枚 拡大写真

ダイムラーは3月31日、ニューヨークモーターショーにおいて、メルセデスベンツ『SLS AMG』のレース専用車、『SLS AMG GT3』を正式発表した。

SLS AMG GT3は、FIA(国際自動車連盟)のGT3レギュレーションに適合するレーシングカー。ドライサンプオイル潤滑システムを採用するM159型6208cc・V型8気筒エンジンは、市販モデルと共通だ。市販版は、最大出力571ps/6800rpm、最大トルク66.3kgm/4750rpmを引き出す。GT3の最終スペックは確定していないが、最大出力は600psオーバーと推測される。

トランスミッションは、デュアルクラッチ7速2ペダルMT、「AMGスピードシフトDCT-7」に代えて、レース用のパドルシフト付き6速シーケンシャルを装備。マルチディスクロッキングディファレンシャルで強化される。エンジンをフロント、トランスミッションをリアに置くトランスアクスルレイアウトは、市販モデルから継承。エンジンとトランスミッションが、カーボンファイバー製シャフトを使ったトルクチューブで結ばれるのも、市販のSLS AMGと同様だ。

ダブルウイッシュボーン方式のサスペンションは、減衰力、車高、スタビライザー、キャンバー角などを、サーキットの特性に合わせて、細かく設定可能。コンポジットスチール製ブレーキとレーシングABSも装備される。ラック&ピニオン式のステアリングは、ダイレクトレシオ化が図られ、さらに車速感応タイプとして、正確なハンドリングを追求した。

エクステリアは、エアロダイナミクス性能の向上に重点を置いたモディファイを実施。新デザインのフロントバンパー、中央のエアインテークが特徴のボンネット、前後のワイドフェンダー、ディフューザー、角度調整式大型リアウィングを採用し、サイドホイールアーチにはエアヴェント、サイドスカートにはリアブレーキ用のクーリングダクトが追加された。サイド&リアウィンドウはポリカーボネート化するなど、徹底した軽量化も施されている。

室内は、スチール製ロールケージ、レーシングバケットシート、6点式シートベルト、オープントップ型レーシングステアリングホイールと、レースに必要なアイテムがそろう。頭と首を保護するHANSシステムも装備。センターコンソールには、エンジンスターター、トラクションコントロール、リバースギア、消火システム、ブレーキバランスなどの各種スイッチがレイアウトされた。センターディスプレイには、速度、エンジン回転数、ラップタイム、ギアなどの各種情報を集中表示する。

SLS AMG GT3は、FIAのホモロゲーション取得後、今秋から販売開始。2011年シーズンの各種モータースポーツで、デビューを飾る予定だ。

《森脇稔》

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