花粉症治療薬で運転能力が低下、予防と対策うったえる 愛媛県松山市

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6日、松山市の春の全国交通安全運動パレード出発式に参加する花粉バスターズ
6日、松山市の春の全国交通安全運動パレード出発式に参加する花粉バスターズ 全 2 枚 拡大写真

愛媛県松山市で6日に行われた春の全国交通安全運動パレードの中で、東北大学の谷内一彦教授が推進するインペアード・パフォーマンス・ゼロプロジェクトが「インペアード・パフォーマンス」(気づきにくい能力ダウン)の啓発活動を実施した。パレードでは花粉吸引機を背負った「花粉バスターズ」が参加し、予防と対策を呼びかけた。

「インペアード・パフォーマンス」とは、花粉症などの治療に使用される抗ヒスタミン薬を服用する際、薬剤の種類によっては薬の成分が脳内に移行することで、本人が無自覚なままに集中力、判断力、作業能率が低下してしまう状態を指す。

春の全国交通安全運動が実施されるこの時期、地域によってはスギやヒノキなどの花粉飛散が認められる。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの花粉症の症状により、運転操作への影響が懸念されるだけでなく、花粉症治療薬を服用していたとしても、インペアード・パフォーマンスを生じる恐れがある。

愛媛県交通安全協会ではインペアード・パフォーマンスがドライバーの運転操作や瞬時の判断力に影響を与えるリスクがあることに着目し、一層の安全運転推進のため、東北大学大学院医学系研究科・機能薬理学分野の谷内一彦教授が推進する同プロジェクトへの賛同を決定した、としている。

6日のパレードでは、花粉吸引機を背負った「花粉バスターズ」が、松山東警察署長、松山東交通安全協会、松山市交通指導員らと共に、松山市立番町小学校で行われた出発式をはじめ、銀天街から大街道までのパレードに参加し、小冊子の配布を通じて通行中の市民やドライバーにインペアード・パフォーマンスの予防と対策を呼びかけた。

愛媛県交通安全協会の藤原重好部長は「インペアード・パフォーマンスは運転操作に影響を及ぼす恐れがありながら、そのリスクがまだ認知されていないのが現状。一人でも多くのドライバーにインペアード・パフォーマンスを知っていただき、安全運転を徹底してほしい」と述べている。

《宮崎壮人》

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