MINIのEV、ニュルブルクリンクでタイムアタック…速い!

エコカー EV
ニュルブルクリンクでのタイムアタック
ニュルブルクリンクでのタイムアタック 全 7 枚 拡大写真

BMWグループのMINIは12日、ドイツ・ニュルブルクリンクにおいて、MINIのEV、『MINI E』によるタイムアタックを実施した。1周20.8kmの超難コースを、10分を切る9分51秒45で周回した。

MINI Eは、2008年11月のロサンゼルスモーターショーで初公開。MINIのハッチバックをベースに開発した電気自動車で、2009年夏、合計500台(うち450台が一般顧客向け)が、米国ニューヨーク、ニュージャージー、ロサンゼルスの顧客に1年契約でリース販売され、実証実験中だ。

月額リース料は850ドル(約7万9000円)程度ということもあり、450台の割り当て台数に対して、1万を超える申し込みが殺到。また、米国に続いてドイツや英国でも、MINI Eを使った実証実験がアナウンスされている。

MINI Eはエンジンの代わりに、最大出力201psのモーターを搭載。2次電池はリチウムイオンバッテリーで、リアシートを占拠。そのため、2シーターとなる。0-100km/h加速は8.5秒、最高速は153km/h(リミッター作動)の実力。最大航続距離は約161kmで、充電はBMWが貸与する壁掛け型の専用機器を使用する。

このMINI Eがドイツのサーキット、ニュルブルクリンク北コースで、タイムアタックを敢行。同コースは1周20.8kmで、荒れた路面に狭いコース幅、次々に出現するブラインドコーナーなど、世界一タフなコースとして知られ、自動車メーカーが開発テストを行う場所としても有名だ。

MINI Eはタイムアタックにあたって、若干のモディファイを実施。サスペンションとブレーキを強化し、ボディパネルの一部はCFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)として軽量化。レカロ製バケットシートや6点式シートベルト、ロールケージも装着された。フロントリップスポイラーやリアウィングといった空力パーツも追加。リミッターは解除されているが、モーターやバッテリーなどの基本システムに、変更はない。

ドライバーには、元DTM(ドイツツーリングカー選手権)のトーマス・イェーガー選手を起用。同選手は2006年のMINIのワンメークレース、「MINIチャレンジ」のチャンピオンでもあり、MINIの扱いは手慣れたものだ。

そして、MINI Eはニュルブルクリンクにコースイン。ストレートでは最高速187km/hを記録し、10分を切る9分51秒45で周回した。

もちろんこのタイムは、世界トップクラスのスポーツカーであるクライスラーのダッジ『バイパーSRT10 ACR』の7分22秒1、日産『GT‐R』の7分26秒70、GMのシボレー『コルベットZR-1』の7分26秒4には遠く及ばない。しかし、日産『エクストレイルFCV』が2008年7月にマークした燃料電池車の最速ラップタイム、11分58秒を、2分以上短縮した計算だ。

タイムアタックを終えたイェーガー選手、「いつでも最大トルクを引き出すモーターのパワフルさに驚いた。駆動系からのノイズもまったくない。いままで体験したこともないクリーンで静かなタイムアタックだったよ」と、振り返っている。

《森脇稔》

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