ルノー初の市販EV、フルエンス Z.E.公開…2011年発売

エコカー EV
フルエンス Z.E. 市販モデル
フルエンス Z.E. 市販モデル 全 8 枚 拡大写真

ルノーは15日、同社初の市販EV、『フルエンスZ.E』を発表した。昨年披露されたコンセプトカーに対して、内外装を市販へ向けてリニューアル。2011年から、欧州エリアを中心に販売される。

ルノーは2009年9月、フランクフルトモーターショーにおいて、『フルエンスZ.E.コンセプト』を公開。欧州Cセグメントに属する4ドアセダン、『フルエンス』をベースに、EV化したコンセプトカーだった。それから半年を経た今回、市販モデルがベールを脱いだ。

フルエンスZ.E.は、コンセプトカーに対して、内外装を変更。グリルやテールランプには、フルエンスと異なる専用デザインが与えられ、EVと識別できるルックスとした。内装もメーター類などが、専用デザインに改められている。

モーターは最大出力95ps、最大トルク23kgmを発生。2次電池は蓄電容量22kWhのリチウムイオンバッテリーで、トランク部分にレイアウト。車両重量は1543kgにまとめられ、最大航続距離160km、最高速135km/h(リミッター作動)の動力性能を備える。

充電は3種類の方法で実施。家庭用の220Vソケット(10Aまたは16A)なら、6 - 8時間、2012 - 13年に導入予定の400V(32A)の急速チャージャーなら、約30分だ。ベタープレイスと共同開発したバッテリー交換システム、「クイックドロップ」なら、3分でフル充電バッテリーとの交換作業が終了する。

ちなみに、日産が年内に発売する新型EV、『リーフ』は、モーターが最大出力108ps、最大トルク28.5kgmを発生。2次電池はリチウムイオンバッテリーで、蓄電容量は24kWhだ。最大航続距離は160km、最高速は140km/hと、フルエンスZ.E.とほぼ互角の性能である。

フルエンスZ.E.は2011年前半から、ルノーのトルコ工場で生産され、イスラエル、デンマーク、欧州の一部の国で販売。ルノーと日産は、EVの開発に総額40億ユーロ(約5050億円)の資金と、合計2000名のエンジニアを投入する力の入れようだ。どのメーカーよりも早く市販EVをそろえたルノーと日産。EV市場の主導権獲得を狙う動きは、今後も加速しそうだ。

《森脇稔》

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