ホンダ EV-neo 試乗…あらゆる場面で低重心を実感

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荷物の積載が前提となるため、空荷では上り坂でも力強い加速をみせる
荷物の積載が前提となるため、空荷では上り坂でも力強い加速をみせる 全 5 枚 拡大写真

ホンダは今年12月にリース販売を開始する電動二輪車「EV-neo(イーブイ・ネオ)」の試作車を、4月13日に発表。同日から翌日にかけて報道向け試乗会を、本田技術研究所・和光研究所内で行った。

まず50ccのガソリン車で完熟走行を行った後、EV-neoに乗り換える。タイヤサイズや荷重指数(ロードインデックス)から想像すると、車重は125kgぐらいと思われる。よって押し歩きでは50cc(約80kg)との違いを実感する。

跨ると、今度は重心の低さが伝わってくる。バッテリーがステップ下に積まれているためだ。最初は奇妙に思えたが、慣れれば安定感という点でプラスに働くだろう。

キーを捻ったあと、右手グリップのアクセルを捻ると、EV-neoはほぼ無音のままスッと動き出し、50ccとは別物の強力なトルク感でグイグイ加速していく。上り坂もまったく関係ない。荷物を載せてもしっかり走ることを念頭に置いて設計しただけに、空荷ではとにかく元気である。

速度を上げた際の安定感も印象的だった。ステップ下バッテリーによる低重心化のおかげだろう。その分コーナーではガソリンスクーターとは感覚が異なるが、慣れればむしろ安心して倒し込みが行えた。

ブレーキは、左側レバーで前後両方の車輪を制動させるコンビブレーキを装備していた。効きは強力で、右側レバーを使わなくても、車体の重さや強力な加速に見合った減速が手に入る。

EV-neoの開発を担当した本田技術研究所・二輪R&Dセンターの本田幸一郎研究員によると、最近の配達ライダーは後輪ブレーキだけを使いたがる傾向にあるので、安定性の高いコンビブレーキ採用に踏み切ったという。

同氏によれば、エネルギー回生は、スロットルオフで自動的に行うものの、ブレーキ操作に合わせて効きを強める回路は組み込まれていないとのこと。個人的にはもっと回生を強くしてもいいと思えたが、再加速でのギクシャクを防止するため、弱めに抑えたとのことだった。

《森口将之》

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