マツダUSAは17日、4月29日から5月2日にジョージア州ロードアトランタで行われるマツダ『MX-5ミアタ』(日本名:『ロードスター』)のワンメークレース、「プレイボーイMX-5カップ」第2戦に、ピート・ブロック氏とジョン・モートン氏が特別参加すると発表した。
ブロック氏は1960 - 70年代、米国のモータースポーツ界において、かつての日産のブランド名、「ダットサン」車で大活躍を収めた人物。もともと、GMのデザイナーだったが、1966年にBRE(ブロック・レーシング・エンタープライズ)を設立し、レーシングカーの開発やレース参戦を開始した。
そして、日産と結成した「BREダットサン」チームは、ダットサン『2000』(日本名:『フェアレディ2000』)を投入し、1968 - 69年の米国SCCAのDプロダクション選手権を席巻。1969年には、ライバルのキャロル・シェルビー氏のトヨタ『2000GT』を、同レース撤退まで追い込んだ。
1970年には、BREダットサンは、SCCAのCプロダクション選手権にステップアップ。マシンはダットサン『240Z』(日本名:日産『フェアレディZ』)にスイッチする。そして240Zは、1970 - 71年の同レースを制する大活躍を見せたのだ。
1971年からは、ダットサン『510』(日本名:日産『ブルーバード』)で、トランザムシリーズにも参戦。510は1971 - 72年の同シリーズで勝利し、日産車の高性能イメージを米国で定着させた。
もうひとりのモートン氏は、1970 - 71年のBREダットサンチームのエースドライバー。ゼッケン46をつけた240Zを、1970 - 71年の同レースで、2年連続優勝という快挙に導いている。1971 - 72年、トランザムシリーズを510で制したのも、モートン氏だ。
そんな米モータースポーツ界の大御所、ブロックとモートンの両氏が、4月29日から5月2日、米ジョージア州ロードアトランタで開催されるマツダ ロードスターのワンメークレース、「プレイボーイMX-5カップ」第2戦に特別参加。これは、2010年がマツダの米国進出40周年に当たるのと、BREチームがロードアトランタで初勝利してから40年に当たるのを記念したイベントだ。
マツダUSAは、2人のために専用カラーリングを施したロードスターを提供。メインカラーこそ、1970 - 71年当時の240Zのオレンジからブルーに変更されているが、ホワイトカラーにボディサイドの2本のストライプ、ゼッケン46は、当時の240Zがモチーフ。「BREマツダ」のステッカーも確認できる。
マツダの粋な計らいに対して、ブロック氏は、「当時の記憶が甦るかのように感動したよ」とコメント。モートン氏は、「自分にとっては、特別なワンメークレース」と、心境を語っている。