GMは21日、米国とカナダの両政府から融資された公的資金を、完済したと発表した。
GMは昨年6月1日、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請し、経営破たん。負債総額は1728億1000万ドル(約16兆4000億円)と推定され、米国製造業の倒産としては過去最大規模となった。
米国政府はGMに対して、301億ドル(約2兆9000億円)、カナダ政府は95億ドル(約9200億円)を追加融資。両政府が再建後に発行された新GMの株式72%を取得し、GMは事実上、国有化されている。
今回GMは、米・カナダ両政府からの公的融資残高、58億ドル(約5410億円)をすべて返済したと発表。その内訳は、米政府へ47億ドル(約4385億円)、カナダ政府へ11億ドル(約1025億円)だ。GMが返済目標期限としていた6月末よりも、2か月以上早く、完済したことになる。
GMのエドワード・ウィッテーカー会長兼CEOは、「公的資金の前倒し返済は、経営再建が順調に進んでいる証。今後も世界最高品質の車作りに向けて、努力を続ける」とコメントしている。