【ホンダ CR-Z 試乗】飛びぬけたハンドリング…松田秀士

試乗記 国産車
CR-Z
CR-Z 全 6 枚 拡大写真

手前までカーブしたワイドなフロントウィンドウにより低くなったドライビングポジションでも視界がとても良い。

また、チルト&テレスコ機能によりドライビングポジションはジャストフィット。これまでのホンダ車の欠点が解消された。メーター類も段付きメーターを止め投影式とするなど、やっと人の目の機能を理解したようだ。しかもデザインが良い。

搭載されるエンジンのシステム出力は124ps/174Nm。パワフルとは言い難いがボディに対してちょうど良いレベルだ。SPORTモードにすればCVTモデルはギヤ比を高くするので同じ速度でもエンジン回転数が上がりキレの良い走りが楽しめる。一方MTモデルではモーターパワーの出力を上げてレスポンスをヘルプする。

そして、両モデル共に電動パワーステアリングが重くしっかりとしエンジンのレスポンスも上がる。この3モードのドライブシステムには他にNORMALモードとECONモードがチョイスでき、とくにECONモードでは明らかにアクセルに対するレスポンスが鈍り、踏みすぎによる燃料の無駄遣いを抑えてくれ、エアコンは省エネ運転となりアイドリングストップの時間も長くなる。

ハンドリングは非常に正確なものだ。『インサイト』で感じたボディの弱さは皆無だし、ステアリングを切り始めた初期応答から切り足していくときの反応はここ最近の国産モデルでは飛びぬけている。

個人的にはMTの自由自在なドライブ感が新鮮でお勧め。エレクトリックチューンの可能性を秘めているのもMTモデルだ。

スポーツカーなのでどうこう言うつもりはないが、後部座席は無いものと割り切った方が良いだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア・居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松田秀士|レーシングドライバー/モータージャーナリスト/僧侶
スローエイジングという独自の健康法で53歳の現役レーシングドライバー! SUPER GTをランボルギーニ『ガヤルド』で戦っている。INDY500 など海外レース経験も豊富で、確かな知識と国際感覚でクルマの評価を行う。2009-2010日本カーオブザイヤー選考委員。

《松田秀士》

松田秀士

成仏する直前まで元気でクルマを運転できる自分でいたい。「お浄土までぶっ飛ばせ!」をモットーに、スローエイジングという独自の健康法を実践する。これまでにINDY500に4度出場し、ルマンを含む世界4大24時間レース全てに出場経験を持つ。メカニズムにも強く、レースカーのセットアップや一般車の解析などを得意とする。専門誌等への寄稿文は分かりやすさと臨場感を伝えることを心がけている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱、3列シートの新型SUV『デスティネーター』世界初公開へ
  2. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  3. ルノー、新型「大統領専用車」を発表…装甲システム搭載のハイブリッドSUVに
  4. アストンマーティンの新型『ヴァンテージS』がSNSで話題に、「これで攻めたら絶対楽しい」「乗れる男になりたい」など期待の声
  5. 『エブリイワゴン』の腰高感とロール感を抑えてよりスポーティーに、ブリッツの車高調キット「DAMPER ZZ-R」がリニューアル
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る