フォルクスワーゲンオブアメリカは3日、4月の新車販売の結果を公表した。総販売台数は2万3135台で、前年同月比は42%の大幅増。10か月連続で前年実績を上回ると同時に、3月の40.9%に続く2か月連続での4割増となった。
販売好調の原動力となっているのが、『ジェッタ』のディーゼル仕様、「ジェッタTDI」。同車は2008年6月、米国市場へ投入。ボディはセダンとワゴンの2種類があり、エンジンは直噴2.0リットル直列4気筒ターボディーゼル「TDI」(140ps、32.6kgm)。米国EPA(環境保護局)燃費は、市街地が12.75km/リットル、高速が17.43km/リットルで、排出ガス性能は全米50州のディーゼル規制に適合する。
ジェッタTDIは、現地価格2万2830ドル(約215万円)からという戦略的設定の効果もあり、米国では発売以来、人気。4月のTDIを含めたジェッタの総販売台数は、セダンが前年同月比50.4%増の7423台、ワゴンが113.9%増の2319台。トータルでは61.8%増の9742台と、牽引役を果たした。ワゴンに限れば、全体の84%をTDI搭載車が占有する。
『ゴルフ』も好調で、前年同月比159.2%増の2828台を販売。そのうち、09年12月に追加された『GTI』(『ゴルフGTI』)が、222.5%増の1532台と、ゴルフ全体の54%を占めた。
また、最終限定車をもって生産を終了する『ニュービートル』は、2492台を販売し、前年同月比は35%増。このほか、『パサートCC』が前年同月比38%増の2264台、『ティグアン』が56.6%増の1888台、『パサート』が28.4%増の1339台、『イオス』が19.8%増の715台、『トゥアレグ』が64.4%増の393台を販売した。
フォルクスワーゲンオブアメリカのマーク・バーンズCOOは、「多くの顧客がVWをクオリティが高く、運転して楽しいブランドと認知している。新型車投入により、今年はさらなる販売台数を上乗せする」と、意気込んでいる。