フォード、マーキュリーブランドを廃止か

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27日、米国の複数のメディアが、フォードモーターが、マーキュリーブランドの廃止を検討していると伝えた。

報道によると、フォードの取締役会は7月、マーキュリーブランドの廃止を提案。ここで廃止が決まれば、2014年までにマーキュリーブランドは消滅する方向で、段階的縮小に入るという。

マーキュリーは1938年6月、フォードが設立。フォードブランドよりも、若干高級なブランドの位置づけだ。マーキュリーは1978年、米国で年間約58万台をセールスしたものの、最近は販売不振が続いている。同ブランドの2009年米国セールスは、9万2299台。1999年比で75%もダウンした。

販売不振の要因は、その商品ラインナップにあるようだ。主力セダンの『ミラン』はフォード『フュージョン』、主力SUVの『マリナー』はフォード『エスケープ』を、それぞれ化粧直ししたモデル。ブランド自体がかつてのマーキュリーのように、明確な個性を打ち出せていないのが、販売不振の根幹にあると見られる。

米政府による救済を受けたGMやクライスラーと比べれば、フォードの財務状況は良好。傘下のボルボブランドも、今年3月には中国・吉利汽車グループに売却し、スリム化を図ったばかりだ。果たして、さらなるリストラ推進のため、マーキュリーブランドは廃止となるのだろうか。

《森脇稔》

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