プローブの活用は「社会の大義」

自動車 テクノロジー ITS
2010年度総会
2010年度総会 全 10 枚 拡大写真

ITSジャパンの渡邉浩之会長は記者団との懇談でプローブ官民装活用への期待について語った。「以前おこなわれたプローブの実証実験のデータを見たが、その効果には驚いた。青山あたりの30分のトリップで到着予想時間と実際の到着時間との差が1分も変わらない。私も技術屋なので、この効果がいかにすごいかは理解できる」(渡邉氏)

「民間側にとってはマイカープローブをひとつにするというのは大きな決断。またさらに国のデータをも一緒にすると言うのも大きな決断。具体化するまでに2年かかったが、官民の協力ですごいことが出来あがった」。

プローブデータは収集した企業独自のデータであるだけに、一元化に難色を示されたこともあっただろう。渡邉会長によると、“学”(大学・研究機関)の存在が、関係業者の理解を合意を後押ししたという。渡邉氏は「学が技術的な全体の構想をし、公平に責任と分担を割りふって協調と競争の領域を定めた」と説明。

これまでのVICSにしろETCにしろ、日本のITS行政はインフラ整備先行型だった。しかし今回のプローブ構想は官民協業型へのシフトという大きな転機となりうる。

ビジネスチャンスが奪われることを懸念するインフラ整備業者からの反発も予想されるが、渡邉会長は「(プローブ活用は)国土交通省が推している事業。それぞれの分野のそれぞれの考え方があるだろうが、プローブの利活用は社会の大義だ。日本の交通システムがこれ(プローブ)によって大きく変わる」と理解を得られるとの考えを示した。

《北島友和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  3. かつてのマーチ、新型日産『マイクラ』英国発売に、SNSでは「英国は小型車の価値を知ってる」「日本でも売りゃいい」の声
  4. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る